シャシー系の装備選びがタイカン攻略のカギ
4Sは、ポルシェが新たに開発したBEV専用のJ1プラットフォームが持つ良好な重量配分や剛性といった資質の良さを素直に堪能でき、ターボとターボSは上乗せされた装備でシャシー性能を引き上げていた。素晴らしいのは電子デバイスの制御に違和感がなく、ドライバビリティに優れる自然なフィーリングを、初期モデルから実現していることだ。
PORSCHE TAYCAN TURBO S/後席はオプションの4+1シートが採用されていた。
加速力だけではなく、走りの装備が増えて価格があがれば、パフォーマンスや楽しさがそれ相応にあがっていくことが確認できたわけだが、シャシー系の装備ほぼすべてがオプションで選べる。サーキット重視なら、より緻密なサーマルマネージメントがなされ、メーターでバッテリー温度が確認できるなど、高負荷の連続走行を想定しているターボSが安心だが、そうでなければ好みや予算の都合で選べばいいだろう。4SをベースにシャシーをターボSと同等の仕様にするなどリーズナブルに楽しむ方法もあるのだ。
ターボとターボSはフロントに81L、リアに366Lのラゲッジコンパートメントを備える。素のタイカンのフロントは84L、4Sのリアは407Lとモデルによって若干積載量が異なる。
ボディ左が急速充電用、右が普通充電用の充電口。ターボとターボSで使用する2層構造のパフォーマンスバッテリープラスは、12個のセルで構成。総容量は最大93.4kWh。0-80%充電を急速充電(50kW DC)で行った場合、時間は全グレード93分とされる。