空力ボディと急速充電をアピール
アウディは、ラグジュアリークラス に属する近未来の電動駆動モデルである「アウディA6 eトロン・コンセプト(Audi A6 e-tron concept)」のワゴン・バージョン、「アウディA6アバント eトロン・コンセプト(Audi A6 Avant e-tron concept)」を発表した。
電動化の時代に合わせたデザイン
これは昨年4月の上海モーターショーで発表されたA6 eトロン・コンセプト(スポーツバック)をアバント(ワゴン)としたもので、市販を前提に開発されたものだという。当然ながらスポーツバックと同じPPEプラットフォームに基づいており、ディメンション(全長4.96m /全幅1.96m/全高 1.44m)も同一。クローズドシングルフレーム(フロントグリル)や、横幅いっぱいに広がるリアライトストリップなどの主要なデザイン要素は、同社の電気自動車e-tronシリーズとの関係性を強調している。
ボディサイド下部の黒いインレイが特徴的なロッカーパネルは、この位置にバッテリーが搭載されていることを示す、e-tronシリーズを象徴するデザイン要素だ。アウディは古くからエアロダイナミクスを重視してきたメーカーだが、このモデルもその例に漏れず、ダイナミックでスポーティなボディはCd値(空気抵抗係数)0.22を達成。これはA6 eトロン・コンセプトのそれをさらに0.02上回る数字であり、アウディとしては「Cセグメントに属する電気自動車としては前例のない数字」としている。
270kWの急速充電に対応、ガソリン車を凌駕する走行性
PPEは電気自動車専用に設計されたプラットフォームで、前後アクスル間に搭載された約100kWhのバッテリーを特徴とする。このプラットフォームは基本的な構成を変えることなく、車高の高いSUVから、スポーティーで車高の低いモデルまで、幅広く対応することが可能だという。サスペンションは前5リンク式/後マルチリンク式で、このコンセプトモデルはエアサスペンションも具えているとのこと。ベースモデルはリアに電気モーターを一基搭載、quattroドライブシステムを選択した場合には、前後アクスルにそれぞれモーターを搭載したオンデマンド四輪駆動システムとなるという。
このコンセプトモデル、および将来登場するPPEモデルの技術的なハイライトは、800Vの充電テクノロジーだ。急速充電ステーションを利用すれば、最大270kWhの出力で、非常な短時間で充電が可能とのこと。300km以上を走行可能なレベルまで充電するのに必要な時間はわずか10分。25分以内で、バッテリー容量を5%から80%まで充たすことができるという。
またアウディでは、A6 eトロン・シリーズの一充電航続距離は700kmを超えるため、長距離走行(休暇を利用したロングドライブまで)に適しているとしている。走行性能の面においてもエンジン搭載車を凌駕しており、エントリーモデルでは0~100km/hを7秒未満、最上位のハイパフォーマンスモデルでは4秒未満をマークするとのことだ。
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