“クラシック・ミーツ・モダン”をキーワードに、”我が国に成熟した自動車文化を創成する”べく2016年から開催されている『オートモビルカウンシル』が、今年も4月15日(金)~17日(日)に幕張メッセで開催された。これで7回目となる。
今回のポイントは、『DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)の主役たち』と『スーパーカードリーム』というふたつの主催者展示が行われたこと。もちろんメーカーやインポーターによる展示、スペシャルショップなどによる展示&販売といった例年通りのブースは充実し、さらには新世代自動車としてBEVの展示も試みなど、”自動車文化”を意識した構成となっている。
中でも『スーパーカードリーム』は充実していた。フェラーリ365GT4/BB、ランボルギーニ・カウンタックLP400、ランボルギーニ・ミウラP400、デ・トマソ・パンテーラが並んだ中央の展示スペースはまさに圧巻。他のブースにもマセラティ・ボーラ、マセラティ・インディ、ディーノ246GTB(2台)、ポルシェ911カレラRS2.7(いわゆる73カレラ)などが並び、”スーパーカー少年”はそれだけでも楽しめただろう。
なお来場者投票で選ばれるオートモビルカウンシル2022カー・オブ・ザ・イヤーには、ヴィンテージ宮田自動車の1970年式トヨタ2000GTが輝いた。驚きはその販売価格で、何と1億30万円! 確かにクラシックカーが全体的に価格上昇している傾向はあり、しかも極上の個体が集まるこのイベントだからある程度は想像していたものの、会場でその価格に驚くことも多く、まさかの1億超えである。
しかしそんなクルマが囲いもない状態で展示できているのは、このイベントが分別のあるオトナが集うイベントであることを示している。またコロナ禍に見舞われながらも7年続けてきたのは大いなる強みで、今年は自粛モードが漂った昨年と比べて盛況ぶりが目立ち、また自動車趣味人同士の社交場として、各所で交流が見受けられた。
自動車の世界で大いなる転換が起きている今だからこそ、自動車趣味や文化の在り方を考え、それに対し提案を続けるオートモビルカウンシルの意義は大きいと思う。今回の記事では概要をお伝えしたが、別記事で展示車をもう少し詳しくお伝えする予定だ。