アルピーヌ

300馬力で車重わずか1110kgの超絶ハンドリングマシン! マイチェンで更に完成度が高まったアルピーヌA110国内試乗

基本のA110、グランドツーリングを楽しむA110GT、パフォーマンスを追求したA110Sという3グレード構成となった新型A110。さらに受注生産プログラムによってお好みの1台にも!

【写真6枚】超絶ハンドリングマシン、アルピーヌA110GTの詳細を写真で見る

3つのグレードからお好みをチョイス

A110は今回の改良により、足まわりはA110とA110GTが同一、エンジンパワーはA110GTとA110Sが同一で、つまりA110の足まわりとA110Sのエンジンを兼ね備えたモデルがA110GTである。

購入者は、スタンダードオプションとアトリエアルピーヌといった2種類のオプションから自分好みの個性あふれる1台に仕立てられる。

A110GTとA110Sを比べて、その違いがもっとも顕著に現れているのはハンドリングである。ばねとスタビライザーを専用とするA110Sは、ステアリングの切り始めから直ちにクルマ側が反応し、ドライバーの入力を先読みするかのような俊敏な回頭性を示す。A110GTはあくまでもドライバーの入力に忠実で、ステアリングを早く切れば素早く、ゆっくり切ればそれに呼応して正確にボディが向きを変える。これはもうどちらのほうが優れているとかではなく、自分の運転リズムに合ったほうを選べばいい。

ばねとスタビにより、A110Sのばね上の動きはA110GTよりも抑えられている。両車で比較すれば、乗り心地がいいのはA110GTである。通常、こうしたセッティングではA110Sのような足まわりだと乗り心地が悪くなる傾向がある。ところが実際にはA110GTよりも極端に悪化していることはなく、シートに身体を任せているだけの助手席の住人からも、おそらく文句の言われないレベルに収まっている。ハンドリングを向上させつつ乗り心地を悪化させないためには、ばねはいじらずダンパーの減衰力を上げるのが通常だが、A110Sの場合はその逆をやっていて、その上タイヤサイズが大きいからばね下も重くなっているわけで、それでも乗り心地のよさが大きく損なわれていないセッティングはお見事と言うしかない。

新たに全グレードに搭載されるアルピーヌマルチメディアシステムは使いやすさを向上。A110GTの最高出力300psエンジンとアルピーヌシャシーの組み合わせがベストバランスかも!?

それでも自分なんかは最近ゆったりと運転を楽しむようになってしまったので、A110GTのほうがしっくりきたのである。

【Specification】アルピーヌ A110GT
■全長×全幅×全高=4205×1800×1250mm
■ホイールベース=2420mm
■車両重量=1120kg
■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V+ターボ/1798㏄
■最高出力=300ps(221kW)/6300rpm
■最大トルク=340Nm(34.6kg-m)/2400rpm
■トランスミッション=7速DCT
■サスペンション(F&R)=ダブルウィッシュボーン
■ブレーキ(F&R)=Vディスク
■タイヤサイズ(F:R)=205/40R18: 235/40R18
■車両本体価格(税込)=8,930,000円
■問い合わせ先=アルピーヌ・ジャポン ☎0800-1238-110

アルピーヌA110公式サイト

フォト=郡 大二郎/D.Kori ルボラン2022年8月号より転載

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