クラシックマセラティを愛し続けるひとのためのプログラム、ついに日本第一号認定車を認定！
マセラティは、昨年始動したクラシックカー公式認定プログラム「マセラティ・クラシケ・プログラム」の日本第一号認定車として、1968年製「ギブリ 4.7クーペ(310ps)」を認定した。このモデルは、鑑定に必要なすべての入念なチェックを終え、オリジナルであることを証明する「サーティフィケーション・オブ・オリジナリティ (Certification of Originality)」を取得したという。
マセラティのオーナーやコレクターのために用意されたこの公式認定プログラムは、マセラティ車両の保護、保存、活用を目的としている。対象となるのは、発売から20年以上経過したマセラティ車両で、オリジナルの状態を保ち、車が完全に機能することを証明できることが条件となる。2021年12月に正式に始動し、世界第一号車として、1969年製「ミストラル 3700」がイタリアで公式認定を受けている。
このたび日本第一号車として認定されたギブリ4.7クーペは、1966年のトリノモーターショーで発表された後、1967年に最初のモデルが生産されたうちの一台。排気量4.7L、最高出力310psのV8ツインカムエンジンを搭載し、ウェーバー40DCNL/5キャブレター4基を備え、0-100km/h加速は約6.5秒、最高速度は270km/hに達した。
当時最も有名なイタリアの自動車ボディーデザインスタジオ(カロッツェリア)でもあった「ギア社 (Carrozzeria Ghia SpA)」に所属していたジョルジェット・ジウジアーロがデザインしたこのモデルは、低く流線型のフロントが特徴的で、リトラクタブルヘッドライト、レザースポーツシート、アロイホイールなどが採用された。クーペのほか、1970年には「スパイダー」が登場、その後「SS」と続き、1973年に最後のモデルが生産され、一度幕を下ろすことになった。そして再び1992年、ギブリは2ドア4シータークーペとして登場し、2013年にはマセラティの新しいセダンとして生まれ変わっている。
このプログラムでは、まず車両が本社に到着すると、その車両が証明書の取得が可能であるかを査定するため、事前にオーナーと取り交わした内容確認履歴を参照しながら、検査が行われる。このプロセスが完了すると、専用のワークショップに移動し、当時の図面や写真と比較しながら、細部に至るまでの検査となる。さらにこの過程で、電気系統の機能テストや、オイル類を少量採取してラボで分析を行うほか、キャブレター、ディストリビューター等、さまざまな検査を行い、必要に応じて調整も行っていくという。そして最後に屋外で撮影を行い、全ての工程が完了となる。
マセラティ・クラシケの役割には、すでに流通していないスペアパーツの製造も含まれる。その部品は、最高の技術を使用することによりオリジナルの設計から得られた示唆のもと、再製されるという。完全または部分的なレストアのサービスの相談にも乗っており、レストア中すべての工程を記録し、最終的にはレストアに関する完全なドキュメントが提供される。その間、オーナーにも進捗状況を知らせ、希望に応じて直接レストア状況をオーナーが見学することも可能だ。
マセラティ・クラシケ・プログラムの予約や詳細については、マセラティ・クラシケ専用ウェブサイトで確認の上、問い合わせフォームからアクセスする。本社より担当者から直接連絡があり、場所や料金、スケジュール等をオーナーからの情報をもとに案内するシステムだ。また、マセラティのヘリテージを愛する方々のために、このプログラムのために特別にデザインされたカプセル・コレクションも用意されるという。
