11月10日〜13日、愛知県と岐阜県でラリージャパンが開催された。2010年以来、実に12年振りに帰ってきたWRCだが、今季チャンピオンを獲得し、母国凱旋ラリーとなったトヨタは、惜しくも優勝を逃すこととなった。
シーズン後半で調子を上げてきたヒョンデのヌービル選手が優勝
2004年から2010年まで、北海道で開催されていたWRCラリージャパンが、舞台を愛知県と岐阜県に移して12年ぶりに帰ってきた。ステージもグラベル(未舗装路)からターマック(舗装路)に変わり、完全に新しいラリーとして再出発。現在国内メーカーで唯一WRCに参戦しているトヨタは、今シーズンのドライバーズタイトルを獲得し母国凱旋。しかも地元愛知開催ということもあり、ぜひとも優勝したいところだ。
今回のラリーは、11月10日に豊田スタジアムでのセレモニアルスタートを皮切りに4日間で争われた。ナイトステージとなったデイ1のSS1では、トヨタGRヤリスのセバスチャン・オジエ選手が最速タイムをマーク。初日総合トップに立った。
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本格的なラリーがスタートしたデイ2は、トップのS.オジエ選手がSS2でパンクに見舞われ、首位を明け渡すとともに、早くも優勝戦線から脱落してしまう。代わってトップに立ったのは同じくトヨタGRヤリスを駆るエルフィン・エバンス選手だ。
デイ3になると、上位チームの順位が変動し始める。まず、SS8ではトヨタGRヤリス・ラリーのカッレ・ロバンペラ選手が、コーナーを曲がりきれずに車両右サイドをウォールにヒット。この影響でタイヤがパンクしてタイムを失ったほか、足回りの損傷の影響で大きく遅れを取ることに。また、SS12ではヒョンデi20のティエリー・ヌービル選手がE.エバンスを逆転しトップに躍り出る。一方、デイ2で遅れを取ったS.オジエ選手は、この日3本のステージベストを記録して順位を10番手から5番手まで回復させた。
最終日となったデイ4では、追い上げを見せていたE.エバンス選手がSS16でまさかのパンクに見舞われ、タイヤ交換を余儀なくされることに。これで総合4番手にダウンしてしまう。結局、終始安定した走りを見せたヒョンデi20のT.ヌービル選手がそのままトップでフィニッシュ。一方、日本人唯一のWRCドライバーであるトヨタGRヤリスの勝田貴元選手は、トヨタ上位陣のトラブルもあり、初のWRC母国戦で嬉しい3位表彰台を獲得した。
公式ページ https://rally-japan.jp/