Garage Life

絶版車で満タン、所有台数は数知れず!? リノベーションで手に入れたビッグなリノベガレージ。【ガレージライフ】

旧車のクラシックバイクレースにも参加する施主は、絶版と呼ばれるバイク、クルマとともに過ごす超趣味人! 

香川県の観光名所近くに誕生した、会社の社屋をリノベーションして手に入れた巨大なガレージ。ガレージには名車と呼ばれる日産スカイライン、ホンダS800やフェラーリなどクルマが4台ほか、オートバイ、サイドカーがざっと40台。Sさんがコレクションしている絶版車たちが、所狭しとしてRC造の建物の1階のガレージに収められていた。そのコレクションの数は圧巻で、ここを訪れた誰もが驚くというマニアには憧れの場所といえる。

ガレージのオーナーは、今なお現役でレースに臨むSさん。一代で建設会社を立ち上げ、約670坪の敷地に母屋と事務所をRCで建てた。その後、3か所に分散させていたコレクションのクルマとオートバイを、いまから約7年前にガレージを1か所にしたいと模索したところ、RC造2階建ての会社事務所をリノベーションすることで、1階をガレージとし、事務所を2階にすることでコレクションを集結する計画に落ち着いたという。

【写真17枚】スペースの効率化を図るため、リフトを入れてスペースを確保! 

設計をしたのはSさん自身で、知り合いの建築屋に依頼して工事はスタート。事務所をすべてスケルトンとして、壁面を2か所抜いて「三和シヤッター」製サンオートADを入れてクルマ、オートバイが出入りできるように改良。ガレージの床面には、かつてボーリング場で使用していた厚さ約8mm×18mの木材を敷き詰めることで、強度が出るようにした。近所のボーリング場が廃業するときに譲り受けた木製のレーンで、重量のあるボールを投げても丈夫な木材はガレージに敷き詰めても強度的には問題がないと倉庫に眠らせていたものだという。

クルマを入れるスペースにはバイクゾーンとゾーニングをするために絨毯を敷き詰めたほか、クルマをなるべく効率よく格納するために2柱リフトを導入。ガレージにはあらかじめフェラーリ512BBを置くことを想定し、天井との形状に合わせて計算して設置している。よってこのリフトは現在、フェラーリ512専用となってしまっている。ガレージの下部には1971年式日産スカイラインGT-Rを保管。そしてその奥には1973年式日産スカイライン・ケンメリというラインナップ。ほかにも1967年式ホンダS800を保有しており、レストアをする予定という。

免許を取得して16歳のころからドライブしていたオートバイは1970年代に進化を遂げたホンダ・カワサキ・スズキ、ヤマハをはじめとしたナナハンが中心としてコレクション。1969年に誕生したホンダCB750FOURが先駆けとなったナナハン。

全日本自動車クラブ選手権などで活躍したドライバーなどの活躍もあり当時の憧れで買えなかったナナハンの名車をコレクションとして手に入れ、ガレージに格納している。最近では大型バイクDUCATTIやノートン、BMWといったバイクまでも揃えるようになった。どのオートバイも整備が行き届いていてセル1発でエンジンが始動するように信頼しているショップにて整備している。

仕事を今年でリタイヤして、絶版車に囲まれた生活を過ごす。
また、友人の応援で40歳のときに鈴鹿サーキットで開催された走行を見てから自分でも闘志が湧き、岡山国際サーキットで開催された秋のモトルネッサンスや、鈴鹿サーキットの旧車バイクレースに参加して好成績を収めている。最近では年2回ほど旧車バイクの運動会とも呼ばれる「LEGEND OF CLASS」に参戦のため筑波サーキットまで遠征するなど、旧車バイクでのレースをエンジョイしているのだった。そのため67歳になったSさんはいまでも減量をして、体力を養うために運動をするなど余念がないという。

1階にリノベして誕生したガレージを見渡せば、1970年代に開発されたクルマとオートバイに囲まれていることがわかる。最近では会社を息子さんに任せて、Sさんはガレージでパーツを探したり、整備したりとガレージで毎日を過ごすのが日課という。まさに、クルマ、オートバイ好きな人が憧れるような城を手に入れたことで、新たな楽しみが増えたと語る。

保管する場所が1か所に集約されたことで、「気軽に乗り換えてドライブできることができるようになった」と語るSさん。このオートバイをすべてドライブするだけでも、時間がかかりそうに感じるが好きなものに囲まれて生活をするSさんは楽しくて仕方ないと笑顔が物語っている。事務所をリノベーションして手に入れたガレージは、カメラ9台を稼働させて24時間管理してセキュリティも強化している。

◆PLANNING DATA
 所在地:香川県
 構 造: RC2階建て
 竣 工:2017年
 敷地面積:約670坪
 愛 車:1984年式 フェラーリ512BB
     1973年式 日産・ケンメリ
     1971年式 日産・スカイライン
     1967年式 ホンダ・S800
     1979年式 ホンダ・CB750F
     1972年式 カワサキ900スーパー4
     1976年式 カワサキ650
     BMW ドマニ
     BMW R69S  ほか多数

◆OWNER’S CHECK
・一番気にいっているところは?
 ガレージにはすべて入りきらなかったが、理想のクルマとオートバイを
 格納するガレージスペースが確保できたので乗り換えが楽になりました。
・ちょっと失敗したところは?
 ガレージシャッターの前に庇があればなおよかったですね。
・次の夢はなんですか?
 クラシックレースに出場していい成績を残すことです。

Photo/Mikuto-TANAKA(田中美句登)  Text/Jun-ISHIHARA(石原 淳)

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