2種類あるパネルのパーツに安心して組み立て
アオシマの『トラック野郎』シリーズから、映画1作目『トラック野郎 御意見無用』の一番星号を作っていこうという企画、第4回目である。
1回目の仮組みの後、ほったらかしにしておいたように思われるかもしれないボデーであるが、並行して作業していたので、今回はこれについてお伝えしていこう。デコトラともなれば重要な要素となるボデーであるが、どんな車両でもボデーに絵が描かれているという訳ではない。しかしもちろん、一番星の場合はこの絵柄が非常に大きな役割を担っており、映画のサブタイトルに合わせて毎回絵柄が変更されていた。
この1作目『トラック野郎 御意見無用』においても、ボデーにはサブタイトルである「御意見無用」、主人公の名である「桃次郎」など、内容に沿った文字があしらわれている。絵柄の熊には、後のトビウオや白頭鷲などに見られる迫力は少々乏しいように感じられるが、しかしそれも、いかにもシリーズの始まりらしい魅力と言うことはできるだろう。また、パネルの周囲にマーカーを配置するだけでなく、パネルや扉そのものにマーカーランプが取り付けられているのも、1作目の一番星号ならではの特徴である。
キットではボデーに関して、側面や後部の扉だけでなくパネルのリブやリベットまで再現されたリアルなパーツ(オープンボデー)と、それらを省略し開閉部を全く持たない組み易さ優先のパーツ(クローズドボデー)の、2種類のパネルがセットされている。パーツはルーフなど一部が供用なので、もちろん箱をふたつ組める訳ではない。
失敗した際の保険は確保しつつ、リアリティ優先の制作にTRY!
オープンボデーを選ぶ場合、絵柄はデカールを貼って再現することになり、もちろんリアルに作りたい人にはこちらの方が魅力的なのだが、モールドにデカールを馴染ませるのが大変である。その際には、「失敗してしまった場合にはクローズドボデーにしてステッカー(紙のシール)を貼ればよい」という心持ちが、ある種の安全弁となってくれることであろう。と言うより、筆者自身がそうであった。
とは言え、なるべく無事にデカールを貼ってリアルなボデーを完成させたいし、そうできるよう、色々と配慮をするべきではある。また、デコトラならではの付属パーツ、マーカーやアンドンについては、組み立て中や完成後の脱落を避けるよう、対策も必要であろう。そうした部分についてどのようなアレンジを行ったかは、写真のキャプションをお読みいただきたい。デカール貼り付けについての細かい説明は、次回に行いたいと思う。