モデルカーズ

これ1台でミニバスにも、たっぷり詰めるバンにも変身!「1966年型シボレー・サバーバン」のレベル製プラモ【モデルカーズ】

ステージコーチの末裔たる貨客両用車

シボレーでは1930年代から、ピックアップトラックをベースにステーションワゴン・タイプのボディを架装した車輌を、「サバーバン」の名でラインナップしてきた。サバーバンとはサバーブ(suburb:郊外の意)の形容詞形であるが、今日イメージされる、計画された住宅都市としての「郊外」は第二次大戦後に急速に発展したもので、1930年代のイメージとしては、“田舎風”といったニュアンスの方が強かったかもしれない。

【画像27枚】隅々まで実車を再現した楽しいキットの様子を作例から観察!

サバーバンとひと口に言うと、貨物車であるバンも含まれるのだが、乗用モデルは「キャリーオール」の名を与えられており、バンとは異なる2~3列のシートを具えた(取り外して荷室を拡大することも可能)インテリアが特徴である。1960-1966年型のモデルは、このサバーバンの歴代モデルの中でも五世代目にあたるもので、ベースのC10トラックともども、1959年型シボレー(インパラなど)のイメージを受け継ぎ、二段式フロントグリルを採用していたのが特徴であった。

1962年型でヘッドライトが4灯式から2灯式になり、1964年型ではフロントウィンドウがラップアラウンド・タイプから通常の形に変更されている。以後、1966年型までの外観は、ボディサイドのエンブレム形状とその位置くらいにしか違いはない。ホイールベース115インチ(2921mm)のシャシーはC10トラックと同じもので、エンジンは直6の230-cid(3.8L/140hp)あるいは250-cid(4.1L/155hp)が標準、オプションで283-cid(4.6L)のV8(175hp)も存在する。また、先代モデルから引き続き4WDモデルも設定されていた。

カラーやトリムレベルの設定もC10トラックと共通で、ボディカラーはダークアクアメタリック、ブラック、ダークブルー、ライトブルー、グレーメタリック、ダークグリーン、ライトグリーン、オレンジ、レッド、サドルメタリック、ホワイト、シルバーメタリック、オフホワイト、さらにスクールバス用のイエローが存在し、ツートンも用意されていた。

グリルやバンパーはホワイトペイントが標準だが、“カスタム・アピアランス・モデル”パッケージではメッキのバンパーとハブキャップ、アルミ製のフロントグリルが装着され、メッキのサイドモールや窓枠も付く。このうちモールや窓枠を省いたパッケージが“カスタム・クローム・オプション”だ。内装はどのボディ色でも、淡黄褐色メタリックを基調とした仕上げとなる。“カスタム・コンフォート・インテリア”という豪華版では、ドア内張りのアームレストや、格子柄と白帯をあしらったシート、助手席側サンバイザーなどが装備される。

良好なキット内容だがフレームはちょっと短い
サバーバンのプラモデル化は珍しいものだが、ここで採り上げる1/25スケールの1966年型サバーバンは、レベルから2017年に発売されたものだ。この作例は自動車模型専門誌「モデルカーズ」の261号(2018年)に掲載されたものであるが、以下、そのとき併せて掲載された解説(作例の作者・周東氏によるもの)をお読みいただこう。

「昨年リリースされたレベル製シボレー・サバーバンは、1996年頃に初版が発売された、C10ピックアップのバリエーションキットだ。C10とはシャシー、足周り、エンジン、グリルなどが共通となっている。

ボディは肉厚も適当にあり、モールドもしっかりしている。押しピン跡の目立つところがあるので、紙やすりなどで整形が必要だ。ルーフが別パーツとなっているが、合いはよく隙間はあまり生じない。しかしルーフ先端の庇状の部分がAピラーと密着してくれない。ここは目立つ所なので、パテなどで修正しておく。ファイアウォールも隙間が若干できるので、ここも修正が必要だ。作例では塗装前にファイアウォールをボディに接着し、隙間を修正。併せてヒンジの入る穴をプラ板で塞いでいる。

ボディはフロントパネルも別パーツで、ここも若干の隙間は避けられない。塗装時のマスキングが面倒になるが、塗装前に接着し整形しておこう。ラジエターのパーツは後からでも付けられるので問題ない。ボンネットの前/左/右のパネルを接着するときは、角度が狂わないよう、ボディに合わせながら接着すると良い。フードラッチがC10の時の説明書とは上下逆に接着するように指示されているが、ここはC10のインストの方が正しいようなので、作例ではそのように接着した。メッキパーツのフロントグリルは少し前に出過ぎている感じなので、作例では裏面を削り調整した。

インテリアはモールド、表現とも良い感じだ。シートは合いが良いので隙間もさほどできない。座面の模様がデカールで用意されているが、これを使用するときはマークソフターなどを使うか、座面のモールドを若干削り取るなどの処置が必要だろう。ステアリングは細く破損しやすいので、扱いに注意が必要。

シャシーもヒケはなく、モールドもとても良い。しかし、C10のシャシーをそのまま流用しているためか、リアオーバーハングが若干短く、完成するとボディ後端に届かない。バンパーステーも同様に短い。リアバンパー自体はボディに接着するので問題ないが、気になる方は仮組みして長さを確認の上、シャシーの延長を行うと良いだろう。足周り関係はキットのままで車高、トレッドともに問題ないようだ。タイロッドなどのパーツは破損しやすいので注意が必要。

スペアタイヤキャリアーのパーツの両脇のピンは少し短いようだ。作例で用いたキットはここの部分が破損していたので、両方ともプラ棒で作り直している」

作例制作=周東光広/フォト=服部佳洋 modelcars vol.261より再構成のうえ転載

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