ホイール

ホイール選びの可能性を広げ、無限に拡がる伝統芸「BBS Germany x CI-R Unlimited」

BBSアンリミテッドという革新的な機構が注目を集めている。ホイール界の老舗中の老舗、BBSジャーマニーが提案したもので、ハブアダプターを使ってあらゆる車種への適合を可能とした。これはホイール選びの可能性を大きく広げてくれるばかりかコーディネートも豊富で、オンリーワンの足もとが手に入る。

アフターホイール選びは難解だ。欲するデザインやサイズだけでは選べない。車種ごとにP.C.D.は違うし、ボア径、リム幅、インセットなどを吟味する必要がある。フェンダーやブレーキの寸法との兼ね合いもあり、組み合わせるタイヤサイズの問題だって無視できない。特に1ピースホイールの場合、ホイール側での調整はできない。ホイールメーカーはサイズごとに型をつくることで、ある一定の範囲で車種別専用を狙ったサイズを用意するしかなかった。
そこに風穴を開けたブランドがBBSジャーマニーだ。その名もBBSアンリミテッド。文字通り“無限の可能性”を感じさせてくれるものである。キモとなるのは、1ピースホイールながらP.C.D.とインセットを個別に選択できるところ。ホイールとクルマ側のハブとの間に専用のハブアダプターを介することで多様性を実現した。ハブアダプターはP.C.D.5×100~130まで10種類。さらに14mm~50mmまで10種類の厚みがある。この100種類ものハブアダプターがあれば、欧州車の多くは網羅できそうだ。

BBSの伝統芸であるクロススポークを極限まで研ぎ澄ましたようなCI-Rアンリミテッドは、その機構を含めて新時代を象徴するような銘柄だ。BBSジャーマニーが得意なフローフォーミング製法で生産され、スポークの縦断面や股部には丁寧な駄肉処理が施される。

その一例としてホイール選びがもっとも難しい部類に入るポルシェ911を取り上げる。911はP.C.D.が130と大きく、タイヤは太いしブレーキも大きい。前後異型サイズが常でもあり、だからこそ今まではホイール選びに高いハードルが立ちはだかった。

この992型911カレラSは橋本コーポレーションおよびKWオートモーティブジャパンが仕上げた参考例だ。本稿に記したCI-Rアンリミテッドのほか、KWオートモーティブの看板商品にして3ウェイの車高調「KW V4」が装着される。そのほか、エキゾーストシステムはアクラポヴィッチ・スリップオンラインに置き換えられていた。

今回、992型911カレラSに対して、CI-Rアンリミテッドを組み合わせた。CI-Rには19、20、21インチ設定があり、それぞれ8.0~12.0J(21インチのみ8.5J~)まで0.5J刻みで用意される。それに伴い、フェイスデザインはディスク面が突出するものから、コンケーブ形状まで4種類がある。なお、ホイール側のハブ径は70φ、P.C.D.は117.5と固定だ。

ホイールセンタリングやハブセンタロング、リムプロテクターなどは色とりどりのカラーが揃う。ホイール自体が8色あることが手伝って、あらゆるコーディネートが可能だ。センターキャップの色味も豊富。常にBBSロゴが地面に対して正立するフローティングセンターキャップの設定もある。

今回はフロント9.0J×20インチ(フェイス1)、リア11.5J×21インチ(フェイス2)をピックアップしたうえで、フロント14mm厚、リア30mm厚のハブアダプターを組み合わせた。KW V4によってセッティングされた状態では、写真にあるよう程よいローフォルムと、フェンダー幅いっぱいに拡がるアピアランスを手に入れた。単なるドレスアップではない。飽くなき性能向上を追求するBBSジャーマニーらしく、そこにはポルシェの走りを際立たせる“高性能”も宿る。

各ホイールサイズに10サイズのP.C.D.と、それぞれに10種類のアダプター厚が用意される。これにより車種固有のP.C.D.およびインセット値に依存することなく、CI-Rアンリミテッドを装着することができる。

サイズ感やマッチングだけではなく、コーディネートにも“アンリミテッド”に相応しい体制が整えられている。CI-Rアンリミテッドの場合、ホイールカラーだけで8色もある。その上でハブアダプターをホイールハブにセンタリングするためのリングも複数色が用意される。リムの外周部を覆うリムプロテクターにセンターキャップ、バルブキャップだって色とりどり。こうしたアタッチメントを含めて、コーディネートの幅も無限に広がりそうだ。

足まわりの仕様変更をするようにホイールを変えられるし、ともすればクルマを乗り換えても同じホイールを持ち込むことができるかもしれない。もちろん、BBS固有のデザイン性と実性能が伴っているからこそ、可能となったコーディネートでもある。実際のコーディネートやマッチングのベストアンサーは、これからプロショップやユーザー自身が見つけていくもの。

BBSジャーマニーが属するKWオートモーティブグループの日本法人であるKWオートモーティブジャパン、その母体であり1世紀の歴史を持つ橋本コーポレーションもその一助となるはずだ。まるで七変化のようにユーザー側が自由に思い描くカスタムの幅。その可能性を大きく広げてくれる革新的な技術が、満開に咲く花のように日本のカスタムシーンを突っ走り始めた。

CI-R Unlimited
◎サイズ/価格
19inch×8.0~12.0=118,800円~174,900円(税込)
20inch×8.0~12.0=132,000円~199,100円(税込)
21inch×8.5~12.0=143,000円~207,900円(税込)
◎対応P.C.D.
5×100、5×108、5×110、5×112、5×114.3、5×115、5×120、5×120.65、5×127、5×130
◎ハブアダプター厚さ
14、17、20、23、26、30、35、40、45、50mm
◎カラー
プラチナシルバー、サテンブラック、ブロンズ、レーシングゴールド、ダイアモンドブラック、ホワイトゴールド、インディゴブルー、セラミックポリッシュ
◎オプションパーツ
センターキャップ、チタンボルト、リムプロテクター、バルブキャップ等

問い合わせ先=橋本コーポレーション TEL075-761-7351 https://www.h-c.co.jp
KWオートモーティブジャパン TEL075-771-7351 http://www.kwsuspensions.jp

リポート=中三川大地 フォト=山本佳吾 ルボラン2023年12月号より転載
CARSMEET web編集部

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