コラム

持病があっても運転していいの? 体調と運転について考察

2024年5月11日、首都高速湾岸線のトンネル内にてタクシーが横転し、乗務員と乗客が亡くなる事故が発生しました。報道によると乗務員に目立った外傷などがなく、病死の可能性が高いとのことです。今回は、病気のときに運転をしていいのか、体調が優れない状態で運転をするとどうなるのかなど、体調と運転について考察します。

トンネル内で発生した悲惨な事故

2024年5月11日18:57頃、首都高速湾岸線西行き多摩川トンネル内にてタクシーが横転し、乗員と乗客が意識不明の状態で病院に搬送され、その後死亡が確認されたという事故が発生しました。横転したタクシーは、片側3車線の直線道路を進行中、縁石に接触して横転したとのことです。タクシーを運転していた乗務員には目立った外傷がなく、運転中に病死した可能性が高いとのことです。

このような事故は、運転している時間が長く運転そのものを仕事にしているタクシードライバーに限った話ではなく、一般の運転者にも起こる可能性があります。では、持病があったり病気にかかっていたりする状態で運転をしてもいいのでしょうか。

持病があったり体調がすぐれなかったりするときに運転していいのか?

まず、結論からお伝えすると、体調がすぐれないときは運転を避けるべきです。

しかし、仕事の都合や運転せざるを得ない状況のときもあるでしょう。そのようなときは、体調不良であることを伝えたり、運転に影響を及ぼす可能性があることを相談したりして、無理に運転しないようにすることが重要です。

もし、運転中に体調が悪化した場合、事故を起こしてしまう可能性があります。事故を未然に防ぐためにも、体調がすぐれないときは運転を避けるようにしましょう。

また、持病がある場合も同様に、事故を未然に防ぐために、持病があることを伝えたり、持病によって運転できない事態になった場合の対処方法を決めたりしておくことをおすすめします。

いずれにしても体調が優れないときや体調が悪化しそうなときは、無理に運転をしないことが事故を防ぐ重要なポイントです。

また、「あと少しだから」や「今を乗り切れば」といった状況であっても、体調がすぐれないときは運転を中止したり、休憩したりすることをおすすめします。

体調の変化は目に見えるものばかりではない

体調不良、気分がすぐれない状態、持病・病気などは、目に見えるものばかりではありません。そのため、運転する際は、体調や気分が万全な状態か自問自答し、運転できる状態か確かめることをおすすめします。仕事の都合や運転せざるを得ない状況にある場合は、運転を代わってもらえないか相談しましょう。

また、体調がすぐれないときだけでなく、疲れているとき、心配ごと・気がかりなことがあるときなどは、注意力が散漫になったり、判断力が衰えたりします。さらに、睡眠作用がある薬を服用したときは、運転中に睡魔に襲われ、事故を起こしてしまう可能性があるため、運転しないようにしましょう。

体調不良や気分がすぐれない状態のときに運転できるかどうかは、運転者本人にしかわかりません。そのため、無理に運転をしないことが事故を防ぐ第一歩といえるでしょう。

また、事業者をはじめ、運転する従業員がいる会社では、体調不良や気分がすぐれない社員に運転させないようにするだけでなく、持病や病気、体調や気分が運転に影響することを理解し、無理に運転させる環境にしないことが事故を防ぐための重要なポイントといえるでしょう。

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