メルセデス・ベンツ

【国内試乗】新たに給電機能も備えた7シーター。“コンパクトメルセデス”の最適解「メルセデス・ベンツ EQB」

コンパクト、SUV、3列シートと、人気要素を備えたEQBがアップデート。最大のトピックはV2H/V2Lの給電機能が新たに備わり、さらに人気要素が増えたこと。走りもこれまで以上に洗練され、これが“コンパクトメルセデス”の最適解と言えるだろう!

さすが、メルセデス! 着実に進化している

メルセデス・ベンツEQBのマイナーチェンジモデルが6月13日に発売された。2022年夏にメルセデスのBEV第3弾として日本に上陸したEQBは、全長4.7m弱とコンパクトなボディに3列7人乗りのパッケージングで使い勝手が良いBEVである。

新しいEQBは、スタイリングに加えて走りも一層洗練された印象。EQAとは明確に異なる、SUVらしいボクシーなプロポーションも個性的。快適性もクラストップレベルと言える。

今回のマイナーチェンジでは、エクステリアはスターパターンをあしらったフロントグリルや、新デザインのフロントバンパー、リアコンビランプ、アルミホイール、インテリアには静電容量型センサーを備えた新世代ステアリングホイールなどを採用し、質感がさらに向上。ステアリングヒーターやBurmesterサラウンドサウンドシステムなど、オプションの充実も図られている。

静電容量型センサーを備えた新世代の本革巻きステアリングホイールを採用。MBUXも第2世代に進化した。助手席正面には無数のスリーポインテッドスターがバックライトで浮かび上がるスターパターンインテリアトリムを装備。

注目はバッテリー容量の拡大だ。前輪駆動のEQB 250+は、従来のEQB 250から4kWh増えて70.5kWhとなり、一充電航続可能距離(WLTC)も従来の520kmから557kmに拡大。

今回試乗したのは、4WDのEQB350 4マチックで、こちらのバッテリー容量は従来モデルと同じで、航続距離も467kmと従来モデル(468km)と同等。しかし、BEV専用ナビゲーションシステムを備えた第2世代のMBUXの搭載や、プリエントリークライメートコントロール機能を備えたMercedes meアプリ、太陽光発電の余剰電力で充電できるほか、災害時にもクルマを蓄電池として使用できるV2H/V2Lへの対応など、2WDモデルと同様に大幅な進化を遂げた。

実車を前にすると、まずフロントマスクの変化が目に飛び込んでくる。無数のスリーポインテッドスターが埋め込まれたブラックパネルのグリル部は、メルセデスのラグジュアリーなキャラクターが強調され、EQBをこれまで以上に上質なイメージに引き上げた印象だ。

AMGレザーエクスクルーシブパッケージを選択すると、写真の本革シートが装着される。

インテリアも、トンボ型のスポークを持つ新世代の本革巻きステアリングホイールが新鮮で、助手席側には無数のスリーポインテッドスターがバックライトで浮かび上がるスターパターンインテリアトリムが備わり、スポーティでラグジュアリーな雰囲気が強調されている。ARナビを搭載した新しいMBUXの完成度も上々である。

コンパクトなボディながら、2列目は十分な広さを確保。

走りもこれまで以上に洗練された印象。電気モーターは、フロントが194ps/370Nm、リアは98ps/150Nmで、合計397ps/520Nmと従来通りだ。しかしアクセルペダルを深く踏み込めば、強烈な加速力を披露するものの、普通に走行する分にはトルクの立ち上がりが緩やかで、とても運転しやすい。

3列目は身長165cm以下推奨だ。

またパドルスイッチによる回生力の切り替えや、先行車両との車間距離や走行状況に応じて回生力を自動調整してくれるDオートの制御も素晴らしい。今回はわずか90分と短時間の試乗だったが、それでも気がつけばBEVであることを忘れてしまうほど自然なドライビングが楽しめた。

ラゲッジ容量は3列目を倒した状態で465L。

静電容量型センサーを備えた新世代ステアリングホイールのおかげで、アクティブディスタンスアシスト・ディストロニックとアクティブレーンキーピングアシストの使用時でも、ステアリングを触ってさえいれば、ステアリング保持のアラートが頻繁に鳴らなくなったのも嬉しい。

静粛性はもちろん抜群に良いし、低重心感が感じられるハンドリングや乗り心地も文句なし。デビュー後も着実に進化させてくるあたりは、さすがメルセデスだ。

CEV補助金が65万円、東京都であればV2Hありで45万円、メーカー別上乗せで5万円など、予算がある時なら多くの補助金も利用できる。自宅駐車場の条件が合う人にとって、新型EQBはかなり魅力的な選択肢と言えるだろう。

今回の試乗車はAMGラインパッケージ装着車のため、20インチのAMGアルミホイールを装着。タイヤは235/45R20の「MO」マーク入りピレリPゼロを装着。急速充電口は車両右後方にあり、最大100kWに対応する。

【SPECIFICATION】メルセデス・ベンツ EQB 350 4マチック
■車両本体価格(税込)=8,990,000円
■全長×全幅×全高=4685×1835×1705mm
■ホイールベース=2830mm
■トレッド=前:1585、後:1580mm
■車両重量=2160kg
■モーター形式/種類=EM0022/交流同期電動機
■モーター最高出力=前:194ps(143kW)/5800-7600rpm、後:98ps(72kW)/4500-14100rpm
■モーター最大トルク=前:370Nm(37.7kg-m)/0-3600rpm、後:150Nm(15.3kg-m)/0-4500rpm
■バッテリー種類=リチウムイオン電池
■バッテリー容量=66.5kWh
■一充電航続可能距離(WLTC)=468km
■サスペンション形式=前:マクファーソンストラット/コイル、後:マルチリンク/コイル
■ブレーキ=前後:Vディスク
■タイヤ(ホイール)=前後:235/55R18
問い合わせ先=メルセデス・ベンツ日本 TEL0120-190-610

フォト=佐藤亮太、メルセデス・ベンツ日本 ルボラン2024年10月号より転載
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竹花寿実

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