パフォーマンスとデザインの限界に挑んだ一台「マセラティMCXtrema」が、トライデントの生涯のエンスージアストに引き渡された
“モデナの野獣”と称される「マセラティMCXtrema (エムシーエクストレーマ)」は、730馬力のV型6気筒3リッターツインターボ・ネットゥーノ・レースエンジンを搭載したスーパースポーツカーだ。
サーキット走行専用のこのモデルは、イタリアのラグジュアリー・ブランドのレーシング・ヘリテージを体現している。世界限定62台のこのエンジンは、最先端のレーシング・テクノロジーとイタリアのクラフツマンシップの完璧な融合により、正確さ、パワー、そしてエレガンスでサーキットを支配するために磨き上げられた。
熱狂的なカーコレクターであり、自身のレーシングチームを率いるレーサーでもある顧客は、MCXtremaの製作にあたり、マセラティと密接に協力した。
イタリアにあるハウス オブ トライデントのチェントロ スティレ デザイン本部への訪問から、フランスのポールリカール サーキットでのプロトタイプカーの同乗に至るまで、目の肥えた顧客にユニークでカスタマイズされた体験を提供するというマセラティのコミットメントを反映している。
【写真8枚】レースで磨き上げられたアーキテクチャーを実現!
顧客は「今日、自分だけのMCXtremaのキーを受け取ることができて感激しています。このクルマは、私の希望にぴったりと合うように設計されており、これ以上の喜びはありません。すぐに本来のサーキットに出して、英国でどんな走りができるのか見ることができたら最高ですね」と話す。
サーキットのために作られた一台
マセラティMCXtremaは、サーキットでのパフォーマンスに徹底的にこだわって開発された。エクステリアでは、エンジニアリングチームがたゆまぬ努力を重ね、レースで磨き上げられたアーキテクチャーを実現。車高は最小限に抑えられ、アンダーフロアはフルフラットに、フロントスプリッター、リアウィング、シャークフィンに加え、彫刻的なリアディフューザーを装備し、エアロダイナミクスを最適化している。
室内には、6点式ベルトとロールケージを備えたレーシングシート、5インチのセンターディスプレイ、ロータリーセレクター、エルゴノミックグリップを備えたカーボン&アルミニウム製ステアリングホイールが装備されている。MCXtremaのカーボンファイバー製モノコックシャーシは、最大限の剛性を確保しながらも、軽量構造を維持することで約1,300kgの縁石重量を実現した。
また、新しいダブルウィッシュボーン・サスペンションのジオメトリーと運動特性、フルアジャスタブル・レーシング・ダンパー、スプリング、アンチロールバー、鋳鉄製レーシング・ブレーキシステムも採用。サーキット走行に最適化されたMCXtremaは、驚くほど俊敏で正確なハンドリングを実現している。
マセラティ・チェントロ・スティーレによって設計され、すべてイタリアで製造されたMCXtremaは、卓越したパフォーマンスを発揮するために、あらゆる面で入念なエンジニアリングが施されている。
ハンドリングとパフォーマンスに磨きをかけるため、200時間を超える実走行テストとバーチャルシミュレーションが行われ、最も過酷な条件下でも優れた性能を発揮することが確認されている。美しさと機能をシームレスに融合させた結果、レーストラックでの実力もさることながら、視覚的にも印象的なクルマとなった。
MCXtremaは、今年初めに開催されたモントレー・カー・ウィークで世界デビューを果たし、米国ラグナセカでのサーキット走行を経て、今回の英国納車となった。マセラティのチーフ・テストドライバーであるアンドレア・ベルトリーニ氏は、このクルマの開発に深く関わり、世界で最も象徴的なサーキットの数々で、その限界に挑んできた。
MCXの体験
マセラティは、MCXtremaのオーナーたちに、MCXperienceプログラムを通じてオーダーメイドのオーナーシップ体験を提供している。このプログラムでは、マセラティが誇るレーシングヘリテージにどっぷりと浸かることができ、厳選されたサーキットイベントやマセラティコルセ(イタリア語でレーシング)のプロフェッショナルチームの専門知識を利用することが可能だ。
また、MCXエクスペリエンス・コンシェルジュを通じて、オーナーはオーダーメイドのドライビング・エクスペリエンスに参加したり、専任のアフターセールス・サポートを受けたりすることができ、MCXtremaとの旅のあらゆる面で特別な時間を過ごすことができる。
このような体験に加え、MCXtremaには、モータースポーツウェアと装備のリーダーであるスパルコ社とマセラティが共同開発した特別デザインのレーシングキットが付属する。
目の肥えたオーナーのために特別に開発されたこのキットは、サーキットでの快適性とパフォーマンスを最高レベルにまで高め、ドライバーがレーシングカーとしての使命を存分に発揮できるよう、ドライビングエクスペリエンスを向上させる。