「派手に誇張されていながらフル・ディテール」というディールズ・ウィールズの持ち味を理解してもらうには、シリーズの焼き直しであるファンスター版写真箱の完成見本をご覧いただくのが早そうだ。このクーペ(品番7228)は、オリジナル・シリーズでは’57cヘビーと名乗っていたもの(ゴーマッドからの派生モデル)。そこにしかるべきメカニズムがある、これがデフォルメを力強く支えるのである。モノグラムのトム・ダニエルもまた同じ資質の持ち主であるが、デイブ・ディールは人物を描くことにも長じていて、日本の鳥山明にも強い影響を与えた可能性がある。
撮影:羽田 洋、秦 正史(ご提供いただいた画像は除く)