それは、モノグラムのベルエアはフロントマスクがあまりに平らであるということだ。実車はこのキットのようにグリル中央が尖っており、フロントバンパーもラウンドしている。このボディはそうした丸みの表現には優れているものの、反面それが少々やりすぎではないかとも思われる点もある。Bピラーやベントウィンドウ・サッシまでが丸みを帯びており、サイドウィンドウが曲面ガラスであるかのように見えるのだ。1950年代の時点で側面への曲面ガラス採用を実現していたアメリカ車は、1957年型以降のインペリアルくらいである。
写真:羽田 洋、畔蒜幸雄、秦 正史