コラム

あおり運転って一体どこから?”マナー違反”では済まない運転とは

罰則が強化されたものの、時々ニュースになるあおり運転(妨害運転)。この記事では、あおり運転(妨害運転)がどのような運転なのか改めて確認するとともに、どのような場合に“あおり運転”となるのか解説します。

あおり運転とは?

あおり運転(妨害運転)とは、他のクルマの走行を妨害する目的で行う危険な運転です。

警察庁の情報を元に政府広報オンラインが公開している情報によると、あおり運転は次の10の類型に分類されます。

【1】車間距離を極端に詰める(車間距離不保持)
【2】急な進路変更を行う(進路変更禁止違反)
【3】急ブレーキをかける(急ブレーキ禁止違反)
【4】危険な追い越し(追越しの方法違反)
【5】対向車線にはみ出す(通行区分違反)
【6】執ようなクラクション(警音器使用制限違反)
【7】執ようなパッシング(減光等義務違反)
【8】幅寄せや蛇行運転(安全運転義務違反)
【9】高速道路での低速走行(最低速度違反)
【10】高速道路での駐停車(高速自動車国道等駐停車違反)

出典:政府広報オンライン『「あおり運転」は犯罪です!一発で免許取消し!』より

これらの危険運転をして、あおり運転(妨害運転)として取り締まられると、3年以下の懲役または50万円以下の罰金、違反点数25点(一発免停)となります。

また、高速道路で停車させるなど、著しい危険を生じさせた場合は、5年以下の懲役または100万円以下の罰金、違反点数35点(一発免停)です。

いずれの場合であっても非常に重い罪となるため、あおり運転とならないよう注意しなけれなりません。

わざと危険な運転をした場合に“あおり運転”となる

あおり運転にあたる危険運転を理解できたとしても、どこからが“あおり運転”となるのかわからりにくいという方もいるのではないでしょうか。警察庁が公開している情報によると「意図的に危険を生じさせる極めて悪質な行為」が“あおり運転”となると明記されています。つまり、相手に危険を生じさせる運転をわざとした場合に“あおり運転”になるということです。

例えば、法定速度の範囲内で円滑な運転をしているクルマに対し、わざと車間距離を詰めて早く行くよう迫るなど、意図的に危険を生じさせる運転をすると取り締まられるということになります。しかし、隣の車線を走行していたクルマが進路変更して目の前に入ってきたときに、一時的に車間距離が詰まってしまった場合などは、あおり運転となる運転に当てはまったとしても意図的ではないため取り締まられることはありません。

あおり運転の被害にあったときの対処法

ここまで、あおり運転の概要や定義などを解説してきましたが、周囲の交通状況や流れに合わせて運転していても、あおり運転されることがあります。もし、あおり運転されていると感じたときは、煽られながら運転を継続するのではなく、煽ってくる相手を先に行かせるようにしましょう。

例えば、片側2車線以上ある道路では左側の車線に入る、片側1車線の道路では停車可能場所であれば路端停車をして先に行かせる、停車できない場所であれば停車可能場所まで移動して路端停車したり駐車場がある店舗に入ったりするなどの方法を取るとよいでしょう。

煽ってくる相手の前を走行し続けると、自分の身に危険が迫るだけでなく、最悪の場合に重大な事故に発展する可能性があります。自分の身の安全を守るためにも、あおり運転されていると感じたら相手を先に行かせるようにしましょう。

また、明らかにあおり運転されていると認識できたときは110番通報してください(同乗者がいるときは同乗者に通報してもらいましょう)。意図的に危険な運転をしている運転者の中には、安全な場所にクルマを止めたときに、クルマから降りてくることがあります。もし、あおり運転をしていた相手がクルマから降りてきたときは、ドアロックをして、窓をしっかり締め、降りてきた運転者の相手をせずに警察に通報しましょう。

あおり運転は“する側”が悪いが“される側”に原因がある場合もある

あおり運転は、基本的に原因が“する側”の罪が重くなりますが、“される側”に原因がある場合もあります。そのため、それぞれの運転者ができる限りの対策をすることが重要です。あおり運転をして相手に危険な運転をさせたり、あおり運転の被害を受けて危険な目に遭わないようにするためにも、運転するときは前方だけでなく周囲の交通状況を適宜確認しながら運転しましょう。

齊藤優太

AUTHOR

1991年生まれ。静岡県出身。高校時代にガソリンスタンドでアルバイトしたことをきっかけにクルマに興味を持ち、大学卒業後に自動車販売店(正規ディーラー)に就職。その後、教習所の指導員、中古車買取、タクシードライバーの経験を経て、2020年にフリーランスへ。現在は、自動車ライター/インストラクター/ジャーナリストとして活動している。

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