ベントレー

ウルトラパフォーマンスハイブリッドを搭載した「ベントレー・フライングスパー・スピード」

ベントレー・フラインスパー・スピード

第4世代となる新型フライングスパーが登場した。新パワートレイン「ウルトラパフォーマンスハイブリッド」を搭載し、ベントレー史上最強の4ドアとして驚異的な性能を実現しているという。早速その第一報をお届けする。

これぞまさしく4ドアスーパーカー!

新型コンチネンタルGTの登場に続き、ベントレーは4ドアセダンのフライングスパーのモデルチェンジも発表した。グループの中核的存在であるフォルクスワーゲンに関しては不穏なニュースが取り沙汰されているものの、ラグジュアリーブランドのベントレーは堅調のようである。

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新型のフライングスパーでは、まずラインナップの頂点と思われるフライングスパー・スピードがお披露目となった。ご存知の通り、フライングスパーはポルシェ・パナメーラと多くの部分を共有している。例えば、ベントレーが「ウルトラパフォーマンスハイブリッド」と命名したプラグインのハイブリッド機構は、パナメーラ・ターボS E-Hybridと同型で、782㎰/1000Nmのパワースペックも同値である。

パナメーラと同型のプラグインハイブリッドシステムを搭載。満タン・満充電の航続距離は最大829kmにも及ぶ。25.9kWhのバッテリーは、わずか2時間45分で満充電できるそうだ。

ただし、まったく同じものをそっくりそのまま使用しているわけではない。新型フライングスパーを開発するにあたり、ベントレーはポルシェがパナメーラの開発をスタートした直後から彼らと緊密にコミュニケーションをとっていたそうで、「フライングスパーはこういう乗り味にしたい」という要望を伝えていたという。開発初期段階で想定重量やボディサイズなどを設計に加味してもらい、エンジンやサスペンションの制御設定の自由度をある程度設けてもらえると、ベントレーとしては彼らの理想とするフライングスパーの形により近づけやすくなるからだ。ではその“理想の形”とはなんなのか。エンジニアに聞いた。
「スポーツカーであり、スポーティカーであり、ラグジュアリカーでもある。これがフライングスパーに限らず、ベントレーのすべてのモデルに共通する乗り味です」全長は5.3mを超え、ホイールベースは3.2mに届こうとする約2.6トンの4ドアセダンでも、確かにエンジニアの言う通りに仕上がっている。バッテリーが満充電なら最大76㎞のEV走行が可能なので、走り出してしばらくはパワートレイン由来の騒音や振動がほとんどなく、まさしくラグジュアリーセダンの快適性である。いっぽうでV8ツインターボエンジンが始動しても騒音や振動は見事に抑えられていて、快適性はまったく損なわれていない。

乗り心地は速度レンジを問わず快適で、直進安定性も申し分ない。eデフで左右輪のトルク配分を、前後の電子制御式アンチロールバーでばね上の動きをコントロールすることで、優れた回頭性も示す。

サスペンションは、伸び側と縮み側にそれぞれバルブを持つツインバルブ式ダンパーと空気ばねを組み合わせたエアサスペンションが標準で、これもまた基本構造はパナメーラと同一である。しかしその操縦性はボディサイズを感じさせない回頭性を示しながらもセンシティブではなく、ドライバーの意志に忠実に従ってくれるスポーティなものだ。ワインディングロードでもナーバスになることなくリラックスして運転が楽しめる味付けである。

インテリアは基本的に従来型を踏襲するものの、好みの仕様でオーダーできるパーソナライゼーションの範囲が広がっている。レザーの色の組み合わせは700通り以上とのこと。

パワースペックを従来のW12と比較してみると、最大トルクは11%向上し、最高出力は123㎰も上乗せされている。モーターのサポートもあるとはいえ、パワースペックだけ見ればスポーツカー並みであり、0→100㎞/hが3.5秒という加速性能もスポーツカーといっても過言ではない性能である。ベントレー曰く「ベントレー史上もっともパワフルで、ベントレー初の4ドアスーパーカー」とのこと。上質なインテリアの中に身を置きながらこうしたパフォーマンスに直面するのは、まさしく非日常的体験だった。

エクアステリアも大きな変更はないが、リアのディフュザーやフロントグリルなどはスピード専用の意匠となっている。22インチのホイールは新設計。ドアを開けるとウェルカムライトが地面にベントレーのロゴを投影する。

【SPECIFICATION】ベントレー・フラインスパー・スピード
■車両本体価格(税込)=33,792,000円
■全長×全幅×全高=5316×1988×1474mm
■ホイールベース=3194mm
■トレッド=前:1670、後:1664mm
■車両重量=2645kg
■エンジン形式/種類=V8DOHC32V+ツインターボ+モーター
■内径×行程=86×86mm
■総排気量=3996cc
■最高出力=600ps(441kW)/6000rpm
■最大トルク=800Nm(81.6kg-m)/2000-4500rpm
■モーター形式/種類=交流同期電動機
■モーター最高出力=190ps(140kW)
■モーター最大トルク=450Nm(45.9kg-m)
■バッテリー容量=25.9kWh
■燃料タンク容量=80L(プレミアム)
■トランスミッション形式=8速DCT
■サスペンション形式=前:Wウイッシュボーン/エア、後:マルチリンク/エア
■ブレーキ=前後:Vディスク
■タイヤ(ホイール)=前:275/35ZR22、後:315/30R22

問い合わせ先=ベントレーモーターズジャパン TEL0120-97-7797

フォト=ベントレーモータースジャパン ルボラン2025年2月号より転載

AUTHOR

1966年東京生まれ。米国の大学を卒業後(株)立風書房に入社、ル・ボラン編集部に配属となる。後に転職してカーグラフィック編集記者、カーグラフィック編集長などを歴任。現在はフリーランスの自動車ジャーナリストとして活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。英国「The Guild of Motoring Writers」会員。

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