コラム

もう「暑くて旧車に乗れない」とは言わせない。愛車の窓に”塗る”熱戦遮断コーティング「IRガードプロ」が驚異の効果

塗るだけのかんたん施工で赤外線をカット

ヤングタイマー世代のクルマはガラスに熱線や紫外線カットが入っていない、いわゆる「素ガラス」のものが多い。それらのガラスをボディコートのように塗るだけで熱線カットができる、新時代のケミカル「IRガードプロ」を紹介しよう。

【写真22枚】熱線対策の新提案! 車内に入る熱線をカットする「IRガードプロ」の詳細を見る

車内の快適性向上だけでなく、劣化も防ぐ熱線カット

ヤングタイマー車オーナーの悩みのひとつに、近頃の異常ともいえる夏の暑さをあげる方は少なくないだろう。クラシックカーに比べ、エアコンが搭載されているクルマも少なくはないが、設計当時の平均気温をはるかに上回る近年の夏の暑さに、エアコン自体が”力負け”してしまう場面も少なくない。その原因のひとつとして窓ガラスの遮熱性能の低さがあげられる。

実は現代車を含め自動車に用いられるガラスには熱線に対する遮断効果はほぼ無く、車内の温度上昇の主な原因となる赤外線は、ガラスを素通りしてしまう。そんな悩みを解決する手段として、これまでは熱線カットフィルムを貼る、というのが一般的だったが、今回新たな解決策として、熱線遮断コート剤「IRガードプロ」を紹介したい。


これはボディコートのように窓ガラスに専用のコート剤を塗布することで、IR(赤外線)遮断の効果を持たせるというもの。この説明ではフィルムと変わらないのでは? という声が聞こえてきそうだが、このコート剤が優れているのは、熱線を「吸収」するのではなく「反射」するという点だ。

従来のフィルムでは熱線を「吸収」することで、その性能を発揮しているが、約2~3年で劣化し黄色く変色してしまうため、透過率で車検上問題のあるフロントウィンドウには使いづらかった。一方、IRガードプロでは赤外線を「反射」するので、仮にコートが劣化しても変色が起きづらく、フロントエリアにも安心して使えるのだ。

さらに車内温度の上昇を抑えることで車内パーツの劣化も抑制してくれる。紫外線による日焼けだけでなく、日中と夜間の温度差による車内部品の膨張&収縮が、いわゆる「ダッシュボード割れ」などの劣化を引き起こす。これらのリスクを低減してくれるので、貴重なヤングタイマー車オーナーにとってメリットが大きい。快適な車内環境のために、そして大切な愛車の劣化を防ぐために、このIRガードプロは大きく貢献してくれることだろう。

現在、このIRガードプロは全国のディーラーやプロショップで今夏発売に向けて準備中とのことで、ぜひ続報を期待されたい。

施工後の窓ガラス温度をサーモグラフィで比較

上記画像はIRガードプロを施工したサンタナのフロントガラスを持ち込んだサーモグラフィカメラで撮影した様子だ。IRガードプロが塗布されたガラス(助手席側)の表面温度は、塗布されていない面より4~5℃低く、熱線をしっかりカットしていることがわかる。

チョコレートを用いた実証実験

ハロゲンランプと板チョコレートの間に、半分だけIRガードプロを塗布したガラス板を置き、時間経過でどのような変化が起きるかを記録した実証実験の様子。IRガードプロが塗布されていない面の直後に置いたチョコレートは10分足らずで溶けて折れ曲がってしまった。

今回の施工車両:1988年式フォルクスワーゲン・サンタナ

日産とフォルクスワーゲンの提携によって1984~1989年までの間、日産座間工場にてノックダウン生産されたサンタナ。今回施工を行うのはル・ボラン本誌連載でもおなじみ遠藤イヅル氏の愛車であり、1988年式「Xi5アウトバーンDOHC」という2L直5エンジンを搭載する最上級グレードだ。

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フォト=浅石祐介/Y.Asaishi 販売元:ティー・エー・エス 全国正規輸入車ディーラーおよびプロショップ ※一部店舗に限る

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