ベントレー第2のSUVに急浮上した「V6ハイブリッド併売」説
ベントレーがフラッグシップSUV「ベンテイガ」の弟分となる、ブランド第2のSUVを開発中だ。その全貌は未だ謎に包まれているが、最新のスクープショットや予想CGからは、議論を呼ぶ大胆なデザイン変更や、VWグループの最新技術の採用が見え隠れする。さらに、当初のEV専売計画を覆す「V6ハイブリッド併売」の噂も浮上しており、その背景には市場の厳しい現実があるようだ。
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物議を醸す「バトゥール顔」とプロトタイプの真実
現在、開発中の新型SUVに関していくつかの情報が錯綜している。そのビジュアルについては、最新情報とスパイショットを基に提携するNikita Chuicko氏が制作した予想CGでは、フロントマスクがベンテイガを含む既存モデルとは一線を画すデザインとなっている。特に注目すべきは、超高級クーペ「マリナー バトゥール」からの流用が示唆されるヘッドライトだ。あくまで予想の範疇ではあるが、この新たな顔つきは早くもSNS上のベントレー愛好家の間で物議を醸しているようである。
一方で、フィンランドで捉えられた実車のプロトタイプからは、より確実な情報が得られている。生産型のドアが装着され、カモフラージュ用のラップが洗練されたことで、全体のシルエットが露わになったのだ。これまで目を欺くために貼られていたダミーの円形デカールは姿を消し、ついに本物のヘッドライトユニットの存在も確認された。
サイドビューに関しては、ベンテイガのスタイルから大きく逸脱しておらず、ドアからリアクォーターパネルへ続くお馴染みのキャラクターラインがベントレーらしいフォルムを形成している。ただし、リアセクションはベンテイガよりも明らかに全高が抑えられており、特徴的なLEDテールライトが左右に配置されているのが見て取れる。現行コンチネンタルGTのような彫刻的な美しさには及ばないとしても、SUVセグメント全体で見れば、ビジュアル面でライバルに引けを取らない完成度にあると言えそうだ。
VWグループの技術と伝統が融合するインテリア
カメラが捉えたインテリアのスパイショットからは、ベントレーの象徴である高級素材と、親会社であるフォルクスワーゲングループの技術が見事に融合している様子がうかがえる。ダッシュボード中央にはポルシェのフローディスプレイに似た、大きく湾曲したOLEDディスプレイが配置されているのが特徴的だ。その両脇にはアウディQ3のものと思われるマルチファンクションレバーなど、グループ内で馴染みのあるコンポーネントの採用も確認できる。開発の初期段階であるにもかかわらず、キャビン自体は上質なレザーや磨き上げられたメタル、そして幾重にも重なるカラーパレットで美しく仕上げられており、伝統のクラフトマンシップは健在であるようだ。
EV市場の冷え込みが招いた「内燃機関継続」の可能性
メカニズム面における最大のトピックは、ポルシェ・カイエン・エレクトリックとの共有部分の多さだろう。113kWhの大容量バッテリーや800Vの電気系統が含まれる公算が大きく、ベントレーの公式ティザーによれば、わずか7分間で約100マイル(約160km)の航続距離を延長できるという。出力に関しては、近日発売予定の「カイエンS EV」に合わせて604ps程度から始まり、上位グレードではさらに高い出力が提供される可能性が高いと見られている。なお、ポルシェの上位モデルは最大1139psを発揮するが、ベントレーがこのフル出力を採用するかどうかは現時点では不明だ。
そして今、最も注目されているのがパワートレインの展開に関する噂である。当初、この小型モデルはEVとしてのみ販売される計画であった。しかし、昨今のEV市場の冷え込みを受け、他の高級ブランドと同様に内燃機関モデルも併売されるのではないかという観測が浮上している。
もしガソリン搭載モデルが併売されることになれば、3.0L V6ターボエンジンに電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムになることが予想される。その場合、フロントグリルおよびその周辺のデザインは、冷却開口部を必要としないBEVモデルとは明確に差別化されることになるだろう。ベントレーが「第2のSUV」でどのような決断を下すのか、今後の公式発表が待たれる。
【ル・ボラン編集部より】
ベンテイガの弟分がBEV専売からV6ハイブリッド併売へ舵を切るという観測は、電動化戦略「Beyond100」の現実的な修正と見るべきだ。議論を呼ぶ「バトゥール顔」も、かつてベンテイガが登場時に浴びた洗礼を思えば、新たな時代の幕開けを感じさせる。ポルシェ・カイエンとの共有は運動性能を保証するが、真価が問われるのはその「静寂」と「重厚感」だ。グループの最新技術に、クルーの職人たちが宿す「魂」がどう融合するのか。このハイブリッドこそ、過渡期の最適解となるかもしれない。
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