BMW、次世代EVクーペSUV「iX4」を発表
独BMWは2026年10月8日、次世代EVプラットフォーム「ノイエ・クラッセ」を採用した新型クーペSUV「iX4」を発表した。クーペならではの流麗なフォルムに第6世代のBMW eDriveテクノロジーを搭載し、最大828kmの航続距離と最先端のデジタル体験を提供する。2027年3月の市場投入時には2グレードを展開し、追ってハイパフォーマンスモデルも追加される予定だ。
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流麗なクーペシルエットと「ノイエ・クラッセ」の新たな顔
外観は空力特性が徹底的に最適化されたクーペシルエットを特徴とし、空気抵抗係数を示すCd値は0.23を達成している。長いホイールベースと短いオーバーハングの組み合わせが、躍動感あふれるプロポーションを生み出している。フロントマスクには「ノイエ・クラッセ」を象徴する、BMWキドニーグリルとツインヘッドライトが一体化したデザインが採用された。

リアエンドも水平配置のスリムなテールランプと一体型のリアスポイラーを備え、力強さを強調している。また、全車にMスポーツ・パッケージが標準装備となっており、20インチのMライト・アロイ・ホイールやブルー塗装のブレーキキャリパーが足元を引き締める。ボディカラーはユーカリ・グリーンやファイア・レッドなど9色が初期に用意される。
第6世代eDriveと800Vシステムによる圧倒的なパフォーマンス
モデルラインナップは、2027年3月の発売時点では「iX4 40 xDrive」と「iX4 50 xDrive」の2モデルが用意される。40 xDriveは正味容量82.6kWhのバッテリーを搭載し、最高出力374ps、最大トルク520Nmを発揮し、航続距離は最大638kmである。一方の50 xDriveは正味容量108.7kWhの大容量バッテリーを備え、最高出力469ps、最大トルク645Nmへと引き上げられている。これにより、最大828kmという驚異的な航続距離を実現した。

さらに、追って追加される最上級モデル「iX4 M60 xDrive」は、最高出力612ps、最大トルク875Nmを誇り、静止状態から100km/hまでわずか3.9秒で到達する圧倒的な加速力を秘めている。全車に新開発の円筒形バッテリーセルが採用され、従来比でエネルギー密度が20%向上した。800Vの超高電圧アーキテクチャの導入により充電性能も飛躍的に進化しており、50 xDriveやM60 xDriveでは最大400kWの直流急速充電に対応し、わずか10分間の充電で最大387km分の航続距離を回復することが可能である。くわえて、車両をモバイル電源や家庭の蓄電池として活用できる双方向充電機能も搭載されている。
革新的なデジタル空間と高度な運転支援システム
インテリアにおいては、フロントガラス下部全体に情報を投影する新技術「BMWパノラミック・ビジョン」と、タッチ操作が可能な非定型の17.9インチ・センター・ディスプレイが目を引く。インフォテインメントシステムには、Androidオープンソースプロジェクトを基盤とした「BMWオペレーティング・システム X」が組み込まれており、大規模言語モデルを活用した自然な音声対話が可能となっている。

車両の制御は、従来の約20倍の処理能力を持つ4つのスーパーブレインと呼ばれる高性能コンピューターによって行われる。なかでも「ハート・オブ・ジョイ」と名付けられたシステムは、駆動からステアリングまでを従来の10倍の速度で統合制御し、滑らかなコーナリングを提供する。運転支援機能の面でも人とシステムがシームレスに連携する「BMW Symbiotic Drive(共生ドライブ)」が採用されている。130km/hまでのハンズオフ運転や、ドライバーの視線入力による自動車線変更に対応するなど、最先端の技術が惜しみなく投入されている。
持続可能な未来への取り組みと生産体制
新型iX4は環境負荷低減への取り組みも徹底している。アルミニウム部品の85パーセントは再生可能エネルギーと二次材料を用いて製造され、車両全体で二酸化炭素排出量を2.1トン削減することに成功した。車両の約30%にリサイクル素材が活用されている。

生産はハンガリーにあるBMWグループのデブレツェン工場で行われるが、この工場は化石燃料を一切使用せず、太陽光などの再生可能エネルギーを100%使用して稼働する画期的な施設である。価格は40 xDriveが7万900ユーロから、50 xDriveが7万5900ユーロからと設定されている。完全電動化された次世代のクーペSUVは、BMWの目指す未来の駆けぬける歓びと持続可能性を完璧な形で融合させた一台であると言える。
【ル・ボラン編集部より】
圧倒的なスペックを誇りながらも、BMWが目指すのは単なる数値の追求ではない。先のiX3試乗でも、彼らはEV特有の低重心化をシャシーのしなやかさへと変換し、強引さのない優雅な乗り味を確立してきた。新型iX4も「ノイエ・クラッセ」を冠する通り、かつてブランドを革新した名車「1500」の精神的系譜にある。最先端の技術を流麗なフォルムに内包し、未知の未来感と古き良き「駆けぬける歓び」が高い次元で両立している。実車で走りを味わえる日が待ち遠しい。
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