過熱するBYDへの風当たり。事実と感情が交錯する“炎上騒動”の現在地
自動車メディア業界では、ちょっとした騒動があった。あるいは今でも継続しているかもしれない。それは簡単に言うと「BYD(のラッコ)を褒めると炎上する」ということ。日本と中国の間に横たわる現状の地政学的リスクなどを考えると、BYDに対する風当たりの強さは理解できなくもないけれど、“炎上コメント”の中にはちょっとどうなんだろうと首を傾げるものも少なくない。
【画像24枚】N-BOX超えの装備も!? モータージャーナリストたちが試乗した新型軽EV「BYDラッコ」の広々とした室内空間をチェック
■「渡辺慎太郎のツベコベイワセテ」連載一覧はコチラ
試乗記が「一斉に出る」カラクリと、ジャーナリスト買収の費用対効果
例えば、「自動車ジャーナリストが一斉にラッコを褒めだしたのは案件(=お金をもらっている)だからだ」というもの。「一斉」にラッコの記事が出たのは、BYDがラッコの試乗会を開催し、我々はようやく乗る機会を同時に得たから露出のタイミングが重なっただけのことだし、少なくとも残念ながら自分のところに案件の話はなかった。試乗会の帰りに頂いた紙袋の中に、資料以外に怪しい封筒が入っていたなんてこともなかった。
自分が言うのもなんだけれど、日本の自動車ジャーナリストを買収するなんて、冷静に考えたら極めてコスパが悪い。今どき、クルマを買うときに自動車ジャーナリストの記事を参考にする方がいったいどれほどいるのか、そんなデータはどこの自動車メーカーも持っていて、自動車ジャーナリストの影響力が小さいことは彼らが一番よく分かっている。
ラッコの記事を「案件」だと言い切るのは、「自動車ジャーナリストの影響力は絶大だ」と思ってくださっているからかもしれない。もしそうだとしたら大変ありがたく光栄なことではあるけれど、実際にはそれほどたいしたもんじゃないことは、自動車ジャーナリストをやっている自分が断言できる。
「情報が当局に渡る」「燃えるから危険」――噂の真偽とファクトの境界線
この記事はLE VOLANT LAB会員限定公開です。
無料で会員登録すると続きを読むことができます。
























