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【マセラティ】王族に愛され、30年の眠りから覚めた「5000GT」。わずか3台のフルア製・第1号車がクラシケ認定を取得

王族が愛した究極のクーペ

2026年10月7日、マセラティは自社のヒストリックモデルを認定するマセラティ・クラシケを通じて、史上初めて生産された「5000GT フルア」の真正性を証明したと発表した。1959年から1964年にかけてわずか34台のみが作られた5000GTは、世界中の王族やコレクターの手を渡り歩き、数奇な運命を辿ってきた歴史を持つ。マセラティの伝説的な魅力を体現する至高のグラントゥーリズモが紡いだ物語の全貌を紐解く。

【画像10枚】王族たちを魅了した流麗なシルエット。ピエトロ・フルアが仕立てたマセラティ「5000 GT Frua」の美しきディテールを見る

イラン皇帝の要望から生まれた究極のグラントゥーリズモ

マセラティ5000GTの歴史は1950年代後半に遡る。マセラティ3500GTを運転したイラン皇帝(シャー)が、自身の地位にふさわしい、さらに洗練された権威あるモデルの開発を求めたことが発端である。この野心的な挑戦を受けたのが、当時の技術ディレクターであったジュリオ・アルフィエーリ技師だ。彼はレーシングカーである450Sの5.0L V8エンジンをベースに開発を進め、快適性やエレガンスを損なうことなく、最初の構成で最高出力350ps以上を発生させるプロジェクト「AM103」を完成させた。これにより、マセラティのグラントゥーリズモの歴史に新たな章が刻まれたのである。

ピエトロ・フルアが手がけた流麗なシルエット

5000GTは、シャシーという真っ白なキャンバスをイタリアの一流コーチビルダーたちに委ねる形で生産された。最初のカロッツェリア・トゥーリングをはじめ、アレマーノ、ピニンファリーナなどがそれぞれの解釈で特注車を仕立て上げた。その中でも、1962年にピエトロ・フルアによって3台のみ製造されたモデルは、洗練されたエレガントさで際立っている。

今回認定を受けたのはその最初の1台であり、当初は「ルーチ・ディ・メッツァノッテ(真夜中の光)」と呼ばれる専用カラーと「カモッショ(スエード)」のインテリアを備えていた。大きなガラス面と低いベルトラインが描き出すダイナミックなシルエットは、1963年のジュネーブ・モーターショーで一般公開された後、フランスでカリム・アーガー・ハーン4世を魅了し、彼に自身の5000GT フルアを注文させるほどであった。

王族の手を経て30年の眠りについた数奇な運命

シャシー番号「103*064」を持つこの個体は、マセラティの歴史上最も魅力的な物語を持つ一台である。1963年末にモデナに戻ってローマで販売された後、1966年1月にマセラティへと返却された。翌月、新たなオーナーであるサウジアラビアのマジード・ビン・サウード王子の要請により「ロッソ・ルビーノ・キアーロ(明るいルビーレッド)」に塗り替えられ、彼の父であるサウード国王へと贈られた。

しかし1967年、第三次中東戦争と国王のエジプト出国に伴い、エジプト当局に押収されてしまう。それから30年以上にわたり、このクルマはカイロの倉庫で姿を消すこととなった。

現代に蘇る時代を超えた遺産

再び姿を現したのは2000年のことである。オドメーターはわずか1万2700kmを示しており、驚くべきことに手つかずのオリジナル状態を保っていた。その後、テキサスのコレクターによって4年がかりで綿密に修復され、2004年のコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステで華々しい復活を遂げた。

マセラティ・クラシケによる今回の認証は、技術とスタイルが完璧に調和したこのタイムレスな名車の歴史的価値を公式に認めるものである。モデナから中東、アメリカ、そしてヨーロッパへと世界を巡ったこの特別な1台は、イタリアの自動車文化の遺産として今後も未来へと語り継がれていくのである。

【ル・ボラン編集部より】

レーシングカー「450S」の心臓を流麗なボディに収めた5000GTは、マセラティが誇る「競技の血統と貴族的エレガンスの融合」を決定づけた歴史的転換点である。ル・ボランWebの近年の試乗記が、現行グラントゥーリズモに「グランドツーリングカー以上、スーパースポーツ未満」という絶妙な調和を見出し、GT2ストラダーレにさえドライバーを満たす懐の深さを感じたのも、すべてはこの名車の系譜にあるからだ。単なる速さの追求ではなく、圧倒的な高性能を極上の美意識と快適性で包み込む。半世紀以上前に確立されたその哲学は、現代のトライデントにも確実に息づいている。

【画像10枚】王族たちを魅了した流麗なシルエット。ピエトロ・フルアが仕立てたマセラティ「5000 GT Frua」の美しきディテールを見る

※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。
Photo: Maserati

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