SUVの実用性とGTの本質を高次元で融合
メルセデスAMGが専用プラットフォームを採用した新型EV「メルセデスAMG GT SUV」を世界初公開した。スポーツカーの本質とSUVの実用性を高次元で融合し、最上位モデルは最高出力1169ps、0-100km/h加速2.7秒という圧倒的な性能を誇る。さらに特筆すべきは、音と振動で“V8エンジンの鼓動”を再現する新機構の搭載だ。電動化時代にAMGが提示する、新たな高性能車の真価に迫る。
【画像68枚】流麗なシルエットから「シートシェイカー」内蔵の先進コクピットまで。新型「メルセデスAMG GT SUV」の内外装を詳しく見る
アファルターバッハ生まれの純血エレクトリックSUV
メルセデスAMGが、電動化時代の高性能車戦略をさらに前進させる。2026年10月17日(現地時間)、ドイツ・シュトゥットガルトのメルセデス・ベンツ博物館で、新型「メルセデスAMG GT SUV」が世界初公開された。専用EVプラットフォーム「AMG.EA」を採用するこの高性能SUVは、車両アーキテクチャーからアファルターバッハで開発されたモデルだ。
巨額の開発投資を回収するには、一定の販売台数を確保する必要がある。先行して発表された「AMG GT 4ドアクーペ」に続く「AMG GT SUV」は、スポーツカーの性能とSUVの実用性を融合させ、AMGの電動化戦略を支える重要なモデルとなる。
ドイツをはじめとする欧州市場では、高性能SUVは日常の移動とスポーツドライビングを1台で楽しむための選択肢となっている。スポーツカーの走りやデザインに魅力を感じながらも、通勤や買い物、家族との外出、長距離旅行まで幅広くこなしたい。そうしたニーズに応えるのが、このカテゴリーの特徴だ。
今回の新型車も、広い室内空間と快適性を確保しながら、AMGらしい運動性能を追求する。メルセデスAMGは、そのコンセプトを「SUV by Shape(形はSUV)」と「GT by Nature(本質はGT)」という言葉で表現している。
10分で約450km分を回復する超急速充電と優れた実用性
「SUV by Shape」が意味するのは、SUVならではの快適性と実用性だ。特に後席のゆとりある室内空間に加え、長距離移動を支える充電性能も重要な要素となる。最大710kWという充電出力に対応し、わずか10分間の充電で最大約450km分の航続距離を回復できるという。
ドイツでは、アウトバーンを利用した都市間の移動も珍しくない。そうした環境では、高い最高出力だけでなく、長距離を快適に移動できることや、充電による中断をどれだけ短縮できるかも、電気自動車の実用性を左右する。もっとも、実際の充電時間や回復できる航続距離は、バッテリーの残量や温度、充電設備の能力などによって変わる。最大出力の高さだけでなく、実際の使用環境でどれだけ効率よく充電できるかが重要になる。
さらに、最大6度の操舵角を持つ後輪操舵システムを標準装備。低速域では取り回しの良さと俊敏性を高め、80km/hを超える高速域では走行安定性の向上に貢献する。
ラゲッジスペースの容量は通常時で607L、後席を倒せば最大1740Lまで拡大可能。さらにフロントにも78Lの収納スペースを備え、長距離旅行にも対応できる実用性を確保している。
「GT by Nature」を体現する低いシルエットと新開発サスペンション
一方、「GT by Nature」を象徴するのが、低い着座位置と、長く伸びたグリーンハウスによる低くダイナミックなシルエットだ。SUVの機能性を備えながら、スポーツカーらしいドライビングポジションとプロポーションを追求している。
その走りを支える重要な要素が、新開発の「AMG ACTIVE RIDE CONTROL+」サスペンションである。3段階に切り替え可能なエアスプリングと容量8.2Lの圧力リザーバーを備え、ダンパーを油圧回路で連結。車体の動きを緻密に制御する。
このシステムは、コーナリング時の車体のロールを抑えながら、快適性と運動性能の両立を目指したものだ。また、走行速度に応じて車高を下げることで、空気抵抗を低減する機能も備えている。
なぜEVにV8の記憶が必要なのか? 電動AMGが挑む新たな感性価値
今回の新型車で興味深いのは、電動化によってパワートレインが変わっても、AMGというブランドが培ってきた感覚的な魅力を、新たな形で表現しようとしている点だ。
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