アルファロメオがジュリアとステルヴィオに、新グレードの「スプリント」を設定したほか、先進安全装備の充実を始めとする改良を施した。新グレードの「ジュリア 2.0 TURBO SPRINT」と「ステルヴィオ2.2TURBO DIESEL Q4 SPRINT」には、18インチアルミホイールやナチュラルレザーシート、アクティブブラインドスポットアシストなどを標準装備する。
今回、試乗の舞台となったのは富士スピードウェイのレーシングコース。まずは最高出力、実に510psのV型6気筒2.9Lツインターボに8速ATを組み合わせ、後輪を駆動するジュリア・クアドリフォリオに試乗した。
エンジンは速いだけではなく刺激に満ちている。回転が上がるほどにシャープさが増していき、6000-7000rpmの勢いは特に凄まじい。DNAドライブモードをダイナミックなDのさらに上のレースモードに設定すると、アグレッシブなスポーツ走行を楽しめる。以前からシャシー性能の優秀さは実感していたが、クアドリフォリオのリアサスの接地性の高さに改めて驚愕。
新グレードのジュリア・スプリントに乗り換えてみると、2L直4ターボユニットは、低回転域のトルクが十分にあって扱いやすく、それ以上に回転上昇感が心地いい。ステアリング操作に対するノーズの反応は比較的にクイックで、スポーティな気分を盛り上げてくれる。前のめりな姿勢にはなりづらく、どちらかといえばミズスマシのようにノーズが水平移動していくような感覚でかなり走りを楽しめた。唯一残念なのは、パドルシフトがないくらいか。ステルヴィオ2.0 TURBO Q4スポーツパッケージは、SUVとは思えぬ理想的な姿勢のままコーナーを駆け抜け、サーキットでの走りは想像以上のレベルに達していた。