より規模の大きなビッグデータの活用などを視野に
8月29日、ポルシェはデジタルトランスフォーメーションに向けてさらなる進化を目指し、ベルリンに「ポルシェ デジタル研究所」を開設したことを発表した。この研究所は情報テクノロジーの革新的ソリューションの確認と試験のために運営され、テクノロジー企業、新規事業、および科学コミュニティとコラボレーションを図るための基盤になるとのこと。
「デジタルトランスフォーメーションは、内部プロセス、顧客との対話、製品とサービスなど、企業のあらゆる分野におよびます。車両はますますネットワーク化され、モビリティのコンセプトは変貌し、自動車産業に革命を引き起こすとともに新たなライバルも参入してきました。このような状況下で、ポルシェはモビリティ分野においても、もっとも革新的なブランドになることを目標にしています」と、ポルシェのファイナンスおよびIT担当取締役であるルッツ・メシュケ氏は語る。
ポルシェ デジタル研究所は、個々の製品やサービスにおけるデジタル技術ではなく、企業内でのデジタルテクノロジーの試験と開発に焦点を当てた部門という位置づけで、前者については6月に発表されたポルシェ デジタルGmbHが担当している。ポルシェと、自動車産業の経営・ITコンサルタントを担う子会社であるMHPから採用された研究所の各チームは、ビッグデータと機械学習、マイクロサービスとクラウド技術、IoTなどの分野において、ポルシェがいかにイノベーションを実現し、実用的なソリューションに転換できるかを研究していくという。
こうした試みが最終的にポルシェの製品にどう反映されていくのか。ポルシェ デジタル研究所とポルシェ デジタルGmbHの連携に注目していきたい。