1000台超の新旧ロードスターが軽井沢に集結!
今年もロードスター「軽井沢ミーティング」の時期がやって来た。原点は、1993年にロードスターファン138人・115台が参加した集いだった。その後、軽井沢ミーティングという名称で全国からロードスターファンが集まる大規模なイベントへと成長していく。
今年、30回目を迎えた軽井沢ミーティング(2022年5月28日~29日、於:軽井沢プリンスホテルスキー場駐車場)は晴天の下で開催された。
主催者発表によると、参加総数は1172台。参加車の内訳で見ると、最も多いのがNDで42%(およびRFが8%)となり、現行モデルがちょうど50%という結果となった。次いで多かったのがNAの26%で、NB13%、NC11%と続く。
参加数では2182人だが、驚くのは男女比で、なんと2:1だ。つまり、700人以上が女性なのだ。平均年齢は49.8歳と50歳を切った。
こうしたロードスターユーザーのデモグラについて、軽井沢ミーティングではサポーター役に徹しているマツダ本社側も十分予想していたようだ。
なぜならば、コロナ禍で人々のライフスタイルに対する考え方が変わり始め、”クルマでの楽しみ方”にも変化が生じ、それがNDの国内販売数として表面化しているからだ。
マツダによると、2020年後半から、四半期(3ケ月毎)の販売台数で前期比増の傾向が明らかになり、その背景を調査すると若い世代の購入層が増えていることが分かったという。
ただし、若いといっても10代や20代というのではなく、従来の主要オーナー層である50代中盤から60代と比較して若い、30代から40代での購買が増えているのだ。
そうした中、ロードスターオーナー若返りを大きく後押ししているのが、2021年後半に市場導入した軽量化モデルの「990S」だ。
本来、Sは最廉価グレードであるが、オープンデフ採用などで「ロードスター本来の味がしっかり分かるクルマ」として根強い人気があった。
ND担当主査の齋藤茂樹氏は軽井沢ミーティングで「990Sの人気は我々の想定以上。マツダコネクトをオプション設定して欲しいという声も増えている」と市場の現状を教えてくれた。
このほか、復刻パーツについては、マツダ関連会社のマツダE&T関係者が「フルレストアはNA需要が多いが、我々としては年3台こなすのがやっと。また、復刻している部品が増えていることを認識していないユーザーもまだ多いので、広報活動をしっかり進めていきたい」という。
また、ネオクラシックカーブームの影響もあり、若い女性がNAを大切に乗るケースもじわじわ増えているようだ。
この記事を書いた人
専門は世界自動車産業。その周辺分野として、エネルギー、IT、高齢化問題等をカバー。日米を拠点に各国で取材活動を続ける。日本自動車ジャーナリスト協会会員。一般誌、技術専門誌、各種自動車関連媒体等への執筆。インディカー、NASCAR等、レーシングドライバーとしての経歴を活かし、テレビのレース番組の解説担当。海外モーターショーなどテレビ解説。近年の取材対象は、先進国から新興国へのパラファイムシフト、自動運転、EV等の車両電動化、情報通信のテレマティクス、そして高齢ドライバー問題や公共交通再編など。