フェラーリ・テスタロッサ、ランボルギーニ・ディアブロ、ムルシエラゴ、マクラーレン650Sなどのスーパーカーを守ってきたガレージ
スーパーカーライフを満喫するために建てたガレージを紹介させていただこう。オーナー歴代の愛車を常に見守り続けてきた、鉄骨造のガレージは築24年。ガレージ壁面はオーナーの描いたイラストで飾られ、その壁は孫とともに映画を楽しむ100インチシアターにも早変わりする。
自宅横のこのガレージは、自邸を新築で建てる際に同時に建てたもので、ガレージとともに経過した年月を感じさせる、良い風合いが漂っている。オーナーのI氏は、これまでポルシェ911を2台、フェラーリ328を2台をマンションで所有している。その後、フェラーリ・テスタロッサ、ランボルギーニではディアブロ、ディアブロSV、ムルシエラゴ、そしてマクラーレン650Sなどのスーパーカーを現在のガレージに収めてきた。
鉄工所に設計・施工してもらった堅牢強固なガレージ
Iさんのガレージは、鉄工所に設計・施工してもらった完全注文ガレージだ。ガレージ内で目に入るのは、むき出しの鉄骨だが、鉄骨造とすることで、ガレージの強度を高め地震などから愛車を守ることはもちろんのこと、大スパンの開口部をも実現している。シャッターは手動式で3機設置されており、中柱が2本。3台のクルマを出し入れする際には、それぞれのシャッターを開閉すればよい仕組みとなっている。
チェアや作り付けの棚、工具箱なども統一をはかり、ブレースは赤く塗られ、殺風景になりがちなガレージ内を上手に演出。この手のガレージで問題になる結露であるが、壁や折板の屋根はしっかりと断熱が施されており、ばっちり対策済み。さらに湿度が高い時期などは、除湿機を使うなどして対応しているという。
I氏の提案で設けられた大きな庇は、多少の雨ならばシャッターを開け放っても大丈夫で、お気に入りのポイントとなっている。さらに、ガレージの屋根へ8年前に設置したというソーラーパネルは、ガレージへ電気を供給するだけでなく、日傘効果によって夏のガレージ内の温度上昇を和らげる効果があるという。遮熱塗料を塗るのもひとつの手段であるが、ソーラーパネルならば電気の供給もでき一石二鳥というわけだ。
ガレージはイラストも飾るギャラリーにも
今年で24年目になるI氏のガレージは、壁にかけられた額入りのイラストやコレクションされたミニカー、フラッグなどに、その歴史を見ることができる。キャバリーノ・ランパンテやマクラーレンのフラッグが飾られているのは、このガレージにそれら愛車が収まっていたことの証である。
そしてもうひとつ、壁面に数多く飾られたイラストは、I氏が趣味で描いたもの。ディアブロやムルシエラゴなどかつての愛車に加え、エンツォやフェルッチオといったスーパーカーメーカー創始者の肖像など、玄人はだしの作品が並ぶ。棚に飾られているバイク用ヘルメットのカスタムペイントもI氏の手によるものだ。このヘルメットを被って、愛車のハーレー・フォーティーエイトに跨って、バイク仲間と1泊でツーリングに出かけることもあるという。
ハーレーは、スマート・フォーフォーの後ろが定位置となっており、そのサイドにはランボルギーニのリアタイヤを用いて作られたテーブルとI氏がペイントしたチェアが置かれ、ちょっとした寛げるスペースとなっている。また、スマート・フォーフォーをガレージの外に出せば、そこは100インチスクリーンのシアタースペースへと早変わりする。
プロジェクターはキャスター付きのツールワゴンに載せられ、テーブルの代わりとして用いられるカートとともに移動することでシアタースペースが完成するのだ。
ガレージの前のコンクリートが打設された広いスペースではBBQも行うそうだが、ガレージでアウトドアチェアに座っての映画鑑賞は、ホームシアターとは違ったキャンプのような開放的な雰囲気。シャッターが閉じた外観からは想像もつかない、遊び心に溢れたガレージであった。
◆PLANNING DATA
竣 工:1995年
ガレージ部面積:65平米
構 造:鉄骨造
愛 車:2015年式 ランボルギーニ・ウラカンLP610-4 プロコンポジット仕様
2006年式 ポルシェ・911 ゲンバラ仕様ウイングドア
2016年式 スマート・フォーフォー
2014年式 ハーレー・フォーティーエイト
◆OWNER’S CHECK
・一番気にいっているところは?
屋根にソーラーパネルを設置して発電できるところ。パネルの日傘効果でガレージ内
の温度に貢献しているところです。
・ちょっと失敗したところは?
奥行きをもう1m、ほしかったですね。
・次の夢はなんですか?
内装の塗装、ミニチュアカー用のショーケース製作です。