宇宙船を思わせるような斬新なデザインが特徴
今回は、ソリド No.128 フォード・サンダーバードのご紹介です。
シャシーには、FORD(USA)THUNDERBIRDと刻印せれているのが時代性を感じます。その理由は、このミニカーが製造された当時は、本家のアメリカ以外に、ドイツ、イギリスにもフォード製ブランドがあり、ヨーロッパの中のフランス製ミニカーであったため、わざわざUSAと記したと思います。もっと掘り下げるならば、1950年代には、フランス・フォードも存在していましたが……。
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ミニカーのシャシーの別部分には、REF 128 1/43 4/63と刻印されています。その意味は、1963年5月に製造という意味だと思います。
このミニカーは、1961~1963年に製造された、サンダーバードの3代目の1961年型の初期型をモチーフにしたミニカーです。毎年、ラジエターグリル、サイドのモール、テールライト、エンブレム等のマイナーチェンジがあるため断定できます。
宇宙船を思わせるような斬新なデザインで、特に強調された大きな丸いテールライトの印象から、ロケットサンダーと呼ばれています。尚、1964年には、4代目サンダーバードのフルモデルチェンジが控えていた、3代目のサンダーバードが末期の1963年にミニカーが製造されたという時差は、時代性とヨーロッパのミニカーメーカーであったためだと想像出来ます。
この、ソリド製サンダーバードは、ボディの幅が広く、車高が低く、実車に忠実でリアルなデティールにて、とても迫力あるイメージを見事に捉えた名作です。アクションは、ソリド独特のコイルスプリングによるサスペンション、左右のドア開閉、リクライニングシートのみの仕様です。
後期型は、ヘッドライトが透明プラスチックの別パーツに変更され、その後、レザートップ仕様、ヘッドライトにダイヤカットガラスを嵌め込み、ホイールもダイキャスト製のデザインが異なる仕様にモデルチェンジされました。
また、スペイン製ダリア・ソリドは、レザートップでない前期型のボディ塗装の仕様に後期型のダイヤカットのヘッドライト&テールランプで、ショルダーにリブが彫られたダリア・ソリド製ゴムタイヤでひと目で判別出来ます。
この記事を書いた人
モデル・カーズ 「丸餅博士のヴィンテージ・ミニカー天国」並びにRM MODELS 「TRAM&CARS」に執筆中。愛車は1987年から所有している丸餅(’71 FIAT500L改)と1999年から使用している’91 メルセデス・ベンツ300E-24 (W124-031)。ヌォーヴァ・チンクエチェントと50年以上コレクションし続けているミニカーの啓蒙と伝道が使命。