5/24-25開催のオークションで、推定550万(約8億8300万円)-750万ユーロ(約12億円)の落札額が予測される、”稀代の名車”
特殊車両保険会社「ハガティ」傘下の「ブロード・アロー・オークション (Broad Arrow Auctions)」は、「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ・オークション (Concorso d’Eleganza Villa d’Este Auction)」に、現存する初期フェラーリの中で最もオリジナルなモデルのひとつとされる「フェラーリ166」を出品することになった。
「カロッツェリア・アンサローニ」によるコーチワークが施された、1948年型「フェラーリ166 スパイダー・コルサ (推定価格:5,500,000~7,500,000ユーロ。約8億8300万-約12億円)」は、フェラーリの初期の顧客であったベサナ兄弟が購入した2台のうちの1台だ。
特筆すべきは、今回出品されるスパイダー・コルサ(シャーシナンバー004 C)は、1948年の「タルガ・フローリオ」で総合6位に入賞し、1948年と1949年の「ミッレ・ミリア」のベテランであると同時に、当時のF2参戦やヒルクライムでも活躍した経歴を持つことだ。
オリジナルのボディ、シャシー、2.0L V12エンジン、5速レーシング・ギアボックスを備え、「フェラーリ・クラシケ・ホワイトブック」の認定を受け、さらに1965年から2015年までの50年間にわたる家族所有と、その素晴らしい実績を記録した複数の詳細な編集記事によって補完されている。
このクルマは2004年の「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス・クラス」賞を含む数々の賞を受賞しているほか、2019年と2022年にはペブルビーチの「カーサ・フェラーリ」内に展示されていた。さらに、2003年「FCAナショナル・ミーティング」でのベスト・オブ・ショー、カヴァリーノ賞、FCAプラチナ賞、2006年カヴァリーノ・クラシックでのフィーチャーカーとしての展示など、数々の栄誉に輝いてきた逸品だ。
【写真10枚】経歴も申し分無し! 推定8.8-12億の「フェラーリ166」
「5月に開催される第1回コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ・オークションに出品するシャシー004 Cの1948年型フェラーリ166は、間違いなく初期型フェラーリの中でも最も重要な一台です。その傑出した実績と、長く十分に文書化された歴史により、私たちの最初のイタリア・オークションのハイライトとして、これ以上ふさわしい例はないでしょう。
シャーシNo.004 Cの存在は、伝説的なフェラーリ・ブランドの構成要素そのものを的確に表しており、フェラーリの分水嶺となる例として、時の試練に耐えてきました。ブロード・アローは、コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステの公式オークション・パートナーとして、BMW AGとのパートナーシップのもと、初のヨーロッパ・オークションを実施します。
コンクール界の至宝として、ブロード・アローは、コモ湖畔で開催されるコンコルソの週末に、70台の最高級コレクターカーをプレミアムオークションでご紹介できることを大変うれしく思っています」とは、米ブロード・アローのオークション担当副社長、バーニー・ルプレヒト氏だ。
ブロードアローはこの春、コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステの表彰台に英国トップクラスのオークショニア、トーマス・フォレスター氏を迎えた。フォレスター氏はオークショニアとしての血筋を受け継ぎ、フィリップスとボナムスで修業を積んだのち、20年以上前にスペシャリスト・コレクターズ・オークショニアーズを立ち上げ、毎年50以上のカレンダー・オークションを開催している。
フォレスター氏はまた、英国、ヨーロッパ、中東、アジアなど、世界各地で国際的な活動のための資金集めも行っており、特に王立英連邦協会では、高等弁務官、大使、王族が出席するイベントに参加している。フォレスター氏は以前、2024年4月に開催されたブロードアローの「ポルシェ・エア・ウォーター・オークション」のセールを担当し、成功を収めている。