国内試乗

【乗り比べ】新型ルノー「キャプチャー」、スポーティな「マイルドハイブリッド」と洗練の「E-TECH」。あなたならどちらを選ぶ?

ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ:ブランナクレM/ワールエトワールM
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ:ブルーアイロンM/ワールエトワールM
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ マイルドハイブリッド
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ マイルドハイブリッド
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ フルハイブリッドE-TECH
ルノー・キャプチャー・エスプ マイルドハイブリッドリ アルピーヌ
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ
ルノー・キャプチャー・エスプリ アルピーヌ:ブランナクレM/ワールエトワールM

仕立てから走りまで貫かれる「スポーツシック」な世界観

ルノーのコンパクトSUV、2代目キャプチャーが大幅なマイナーチェンジを果たして日本に上陸した。最も目を引くのはフロントフェイスの刷新だが、エスプリアルピーヌのグレードを採用したことで走りの質感もアップデートされているのだった

【画像21枚】助手席のグラデーションパネルは必見。新型ルノー「キャプチャー」の洗練された内外装の全貌を見る

なぜ顔つきを刷新したのか? 新デザイナーが込めた「アサーティブ」な意思

いまでは多くのブランドが参入しているBセグメントSUV。その中でルノー・キャプチャーはいち早くこのジャンルに参入した1台だ。初代が我が国で発売されたのはプジョー2008と同じ2014年2月で、ホンダ・ヴェゼルの2か月後だった。当時は3車種を相次いで試乗したものだが、洗練されたパワートレインを持ち、乗り心地とハンドリングのバランスも高かったキャプチャーが、飛び抜けた存在だったことを覚えている。

2021年に上陸した現行型も、ローレンス・ヴァン・デン・アッカー氏が手がけたデザインはシャープかつクールに進化し、フルハイブリッドE-TECHの投入もあって、現地では初代に続きこのクラスのSUVのベストセラーになった。

ではなぜマイナーチェンジでがらっと顔を変えてきたのか。アッカー氏がルノーグループ全体を見る立場になり、プジョーからきたジル・ヴィダル氏がブランドのチーフデザイナーになったからと、試乗会で説明を受けた。彼がキャプチャーに込めたのは、モダンで「アサーティブ」なデザイン。アサーティブとは「調和を取りながら主張する」という意味とのことだ。

大きく変わったのは顔つきで、フードは水平に近くなり、表情は幾何学的になった。リニューアルされたロザンジュのエンブレムの左右に、反響していくようなグラフィックを刻んだり、バンパー左右のデイタイムランプにもロザンジュを反映したり、けっこう凝っている。

それに比べるとリアの変化は控えめだが、不思議なのはサイドを含めて、一新した顔と違和感なく融合していること。ヴィダル氏の手腕に感心した。

アルピーヌの名は伊達じゃない。19インチホイールと専用内装が光る「エスプリアルピーヌ」

アルカナに続いて「エスプリアルピーヌ」がラインナップされたことも新型の特徴で、カジュアルな「テクノ」との2グレードになる。今回試乗したのはエスプリアルピーヌで、ドアの前のAのロゴマークとともに、ホイールが目立つ。Bセグメントで19インチなので、足元の存在感が凄い。

インテリアはメーターやセンターのディスプレイが大型化されたことが目につく。それ以上に惹かれたのはエスプリアルピーヌならではの仕立てだ。なかでもインパネ助手席側のパネルは、ブラックとブルーのグラデーションになっていて、ここだけで欲しくなってしまう。

速さを引き出すMHEVか、洗練のE-TECHか。ワインディングで確かめた走りの実力

新型キャプチャーのもうひとつのニュースは、1.3L直列4気筒ターボエンジンがマイルドハイブリッド化されたことだ。

2台を続けて乗った印象をひとことで言えば、燃費で上回るうえに必要な力をまんべんなく出すフルハイブリッドE-TECHに対して、マイルドハイブリッドは力の出方にピークがあり、7速EDCはパドルシフトつきなので、積極的に速さを引き出していけるという違いがある。

乗り心地は、最初に乗ったマイルドハイブリッドは固さが気になったが、山道でペースを上げるとそれが気にならなくなり、むしろ腰高なボディを忘れさせるシュアな身のこなしに感心した。やはりアルプスのようなシーンを想定しているようだ。

そしてE-TECHに乗り換えたら、4000kmぐらい走り込んでいたためもあって、明らかに角が取れており、19インチのシューズに合わせてチューニングを施していることが実感できた。

名前だけのアルピーヌではない。仕立てから走りまで、スポーツシックという独自のセンスで彩られた世界観に魅せられる。ライバルの多いカテゴリーだからこそ、アルピーヌというエッセンスは強みになると思った。

【画像21枚】助手席のグラデーションパネルは必見。新型ルノー「キャプチャー」の洗練された内外装の全貌を見る

【Specification】ルノー・キャプチャー エスプリ アルピーヌ フルハイブリッドE-TECH

■車両本体価格(税込)=4,549,000円
■全長×全幅×全高=4240×1795×1590mm
■ホイールベース=2640mm
■トレッド=前:1555、後:1540mm
■車両重量=1420kg
■エンジン型式/種類=H4M/直列4気筒DOHC 16V
■内径×行程=78.0×83.6mm
■総排気量=1597cc
■最高出力=94ps(69kW)/5600rpm
■最大トルク=148Nm(15.1kg-m)/3600rpm
■メインモーター形式/種類=5DH/交流同期電動機
■メインモーター最高出力=49ps(36kW)/1677-6000rpm
■メインモーター最大トルク=205Nm(20.9kg-m)/200-1677rpm
■サブモーター形式/種類=3DA/交流同期電動機
■サブモーター最高出力=20ps(15kW)/2865-10000rpm
■サブモーター最大トルク=50Nm(5.1kg-m)/200-2865rpm
■燃料タンク容量=48L(プレミアム)
■燃費(WLTC)=23.3km/L
■トランスミッション形式=電子制御ドッグクラッチマルチモードAT
■サスペンション形式=前:ストラット/コイル、後:トーションビーム/コイル
■ブレーキ=前:Vディスク、後:ディスク
■タイヤ=前後:225/45R19

【Specification】ルノー・キャプチャー エスプリ アルピーヌ マイルドハイブリッド

■車両本体価格(税込)=4,090,000円
■全長×全幅×全高=4240×1795×1590mm
■ホイールベース=2640mm
■トレッド=前:1555、後:1540mm
■車両重量=1330kg
■エンジン型式/種類=H5H/直列4気筒DOHC 16V+ターボ
■内径×行程=72.2×81.4mm
■総排気量=1333cc
■最高出力=158ps(116kW)/5500rpm
■最大トルク=270Nm(27.5kg-m)/1800rpm
■燃料タンク容量=48L(プレミアム)
■燃費(WLTC)=17.4km/L
■トランスミッション形式=電子制御7速AT(7EDC)
■サスペンション形式=前:ストラット/コイル、後:トーションビーム/コイル
■ブレーキ=前:Vディスク、後:ディスク
■タイヤ=前後:225/45R19

【画像21枚】助手席のグラデーションパネルは必見。新型ルノー「キャプチャー」の洗練された内外装の全貌を見る

フォト=神村 聖/S. Kamimura
森口将之

AUTHOR

注目の記事
注目の記事

RANKING