
タイのカスタムシーンの今がここに。バンコクオートサロン2025が盛大に開催
2025年8月27日~31日にタイで開催された「BANGKOK AUTO SALON 2025(バンコクオートサロン2025)」は、今回新たに、新車などの販売・展示会「ビッグモーターセール」との共催という形となった。会場には約200ものブースが出展する盛況ぶりを見せ、様々なカスタム車両が展示され注目を集めていた。
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変化し続けるタイのチューニング・カスタムシーン
以前のタイのチューニング・カスタムでは、関税の関係で輸入車の購入価格が高く設定されているため、日本車をカスタムする場合は旧いクルマをベースに仕上げるオーナーが多い印象だったが、ここ最近はその傾向も変ってきているようだ。
実際、都市部では各国の高級車を多く見かけるようになってきており、その傾向はチューニング・カスタム車両にも表れ、タイでは2000万円近くするトヨタ・アルファードや800万円近くするスズキ・ジムニーのカスタムも人気となっているという。
一方タイのカスタムシーンの一つの象徴となっているピックアップ・トラックは、日本のブランドでもタイ国内で生産されているものが多く、関税を受けず車両価格は比較的低く抑えられており(その他に税金や道路などの生活環境などの関係もある)、販売台数も多いため、チューニング・カスタムのベースとして、依然として高い人気を誇っている。
ネオヒストリックから新型まで様々なクルマを展示
バンコクオートサロン2025に展示されていた車両は、日本のオートサロンからの出展となったトップシークレット、N’s リミテッド、クール、RE雨宮、MAX ORIDO などの日本から送られた以外のモデルは、地元のタイを始めアジア各地から出展されたモデル。
全体的な傾向としては日本製のいわゆるネオヒストリックモデルがメインとなるが、シビック(FL)やGR86などの最近のモデル、もちろんピックアップのカスタムも多数展示されていた。日本のチューニングブランドなどの多くが現地と代理店契約を結んでいることと、タイのカスタム・チューニングレベルが上がっていることもあり、そのクオリティも高くなっている。
百花繚乱のクラブ・ミーティング
室内で展示されたクルマがショーカーだとするならば、屋外で行われたクラブ・ミーティングの参加車両は、まさにリアルなタイのカスタム・チューニングカー。傾向としては日本車が多く、クラブによってカスタムなどの方向性は様々なようだ。
例えばGRスポーツクラブでは比較的新しめのクルマが中心で、シビックに関しては新型よりもそれ以前のモデルが中心だ。JDMスタイルのカスタムも多く、懐かしいレーシングカーのカラーリングがあると思えば、痛車もあり、またホンダ・フィットはタイではジャズという名称で販売されているが、その多くがフィットのエンブレムに交換しているなどといった具合だ。ちなみに日本では多く見受けられるエアサスは、そこまでは多くない印象となっていた。
タイでカスタムベースとしても人気の高いピックアップ・トラックだが、クラブ・ミーティングの参加台数的には、いすゞD-MAXが多く、その次にトヨタ・ハイラックスといった印象だ。日本車以外ではフォード・レンジャーなどの姿も見ることができた。カスタムに関してはドラッグレースをイメージしたものが多いのは以前と変わらずだが、より見せる方向に向かっているように感じられた。
ショーカー、オーナーカー共に様々な車種・スタイルで楽しまれている、タイのカスタムシーン。まさに多様化の時代を迎えており、そのレベルは年々高くなっているようだ。
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