それまでの最速記録を4秒近く上回る
ポルシェはこのほど、新型「ポルシェ911 GT2 RS」がニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ(全長20.6km)におけるラップタイムで、6分47秒3を記録し、公道走行可能なスポーツカーの新記録を打ち立てたことを発表した。
新型911 GT2 RSは、今年の6月末に英国で開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでワールドプレミアされた現行911シリーズの頂点の一角を担うモデル。水平対向6気筒ツインターボエンジンは700ps/750Nmを発揮し、1470kgのボディを停止から100km/hまでわずか2.8秒でこなすとともに、340km/hの最高速を掲げる性能が与えられている。
ラップタイム計測時にステアリングを握ったのはポルシェのワークスrドライバー、ラース・ケルンとニック・タンディだ。タンディはテキサス州オースティンの6時間レースに出場後、そのままニュルブルクリンクに到着し、ポルシェ919ハイブリッドから911 GT2 RSに乗り換えた。
アタックは19時11分に理想的な路面条件のもとでスタートし、6分47秒3を記録。平均速度は184.11km/hだった。
ポルシェのモータースポーツおよびGTカー担当副社長であるフランク=シュテッフェン・バリサー博士は次のようにコメントしている。
「GT2 RSの開発プロセスを開始した時点では、7分5秒のラップタイムを目標に設定していました。これを17秒7も短縮できたのは、見事なチームパフォーマンスを示した開発エンジニア、メカニック、そしてドライバーの功績です。GT2 RSが最もパワフルなだけでなく歴代最速の911であることを公にしました」。
ちなみに、それまでの量産市販車での最速記録は、ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテの6分51秒1だったが、911 GT2 RSはそれを4秒近く上回る記録を残したことになる。
ポルシェのGTモデルライン・ディレクター、アンドレアス・プロイニンガーのコメントはこうだ。
「GT2 RSが達成した新記録は、この車の卓越した性能を示しただけでなく、すべてのラップにおける一貫したパフォーマンスを証明しました。2台のマシンと2人のドライバーによってこれが達成されたことを特に誇らしく思います。GT2 RSがこの記録を何度でも再現できることを明確に示しているからです」。