インテリアにも往年の名車との共通性が
2月16日、ルノーは新スポーツカーブランド「アルピーヌ」のプランとショーカー「アルピーヌ・ビジョン」を発表した。2016年末までには市販モデルも公開する予定とのことだ。
ルノーは今シーズンからワークス体制でF1に復帰することをすでに発表しており、カルロス・ゴーンCEOは「モータースポーツとスポーツカーはルノーのDNAに根ざしたもの。アルピーヌは、公道とサーキットの両方に能力と技術を発揮していくルノーの戦略の次なるステップであり、プレミアムスポーツカーの市場において新規顧客を開拓できるものと期待している」と述べている。
公開された写真を見てのとおり、独立4灯のヘッドライトが埋め込まれた丸いフロントマスク、Cピラーにまで食い込んだリアガラスのなだらかな傾斜、水平ラインとリアタイヤ直前で下に落ちるプレスが特徴的なボディサイドなど、ビジョンのエクステリアデザインにはラリーで活躍した往年の名車、アルピーヌA110のディテールが随所に盛り込まれた。ただ、A110はリアエンジンだったが、ビジョンにはそれを示唆するようなエアダクトの類いは見られない。
インテリアは、円形のメーターに沿ったインストゥルメントのフード形状とダッシュパネルの強い傾斜でA110との共通性を感じさせつつも、いかにも現代のスポーツカーといった雰囲気に仕上げられている。センターコンソールに設置されたボタン式シフトセレクターから、トランスミッションはルノー最新のデュアルクラッチ式EDCだと思われる。
ビジョンはFRPボディだったA110にならったライトウェイトスポーツとして企画されており、動力性能は市販モデルで0-100km/h加速4.5秒未満が目標。新開発されるという4気筒ターボエンジンは、ルノースポールが製造を担当する。
今後12カ月をかけて重量やハンドリング、俊敏性など細部を市販化に向けて詰めていくとのことだが、内外観はこのショーカーに限りなく近いデザインが維持されるようだ。生産はアルピーヌの拠点、仏ディエップで行なわれ、2017年には欧州を皮切りに全世界で発売される。