アルミ製より40%の軽量化を実現
ブガッティは1月23日、新しい8ピストンのモノブロックブレーキキャリパーを世界で初めて3Dプリンターで実用化したことを発表した。
新しいブレーキキャリパーはチタン製。ブガッティによれば、これは3Dプリントによる世界最大の機能部品とのことで、ハンブルクのLaser Zentrum Nord社と共同開発された。
高い硬度を誇るこのチタン製キャリパーは、アルミ製よりも40%軽い。チタンは鍛造や鋳造が難しい素材だが、3Dプリンターを利用することで実現できたという。長さ41cm、幅21cm、高さ13.6cmというサイズにもかかわらず重さは2.9kgに留められている。ちなみに、アルミニウムで同じものを作った場合は4.9kgになるとか。
ブガッティの最新作「シロン」のブレーキにはアルミ合金製キャリパーにチタン製のピストンを組み合わせているが、将来はキャリパーもチタン製にできることで、いわゆるバネ下重量の軽減が促進できる。
ブガッティ・オートモーティブのテクニカルディベロップメント部門でシロンのシャシー開発を指揮した責任者Frank Götzke氏は次のようにコメントしている。
「車両開発は決して終わりのないプロセスです。特にスーパースポーツモデルをリリースするブガッティはなおさら。新しい材料とプロセスによって、将来のモデルをどのように設計していけるかが重要です。ブガッティ車のパフォーマンスはすでに物理的な限界にきているため、私たちは、厳しい要求を強いられています。これは言い換えればブガッティが他のメーカーよりも技術的ソリューションにおいて、一歩先んじていることを意味しています」
今年の上半期には、この新作ブレーキキャリパーを搭載した車両のテストがスタートする予定だ。