横浜ゴムが耐摩耗性重視型トラック・バス用
オールシーズンタイヤ「710R」を新発売
2017年10月に創立100周年を迎え、同年度連結決算で増収増益と過去最高の売上高を達成した横浜ゴムが、国内では10年ぶりとなる耐摩耗性能重視型トラック・バス用オールシーズンタイヤの新商品「710R(ナナイチマル・アール)」を発表した。
この「710R」は、従来製品である「ZEN701ZE」よりも耐摩耗性能と耐偏摩耗性能を大幅に向上させることによって、物流や運輸ビジネスに求められる経済性を追求しつつ、多くのドライバーが不安を抱える空荷時の安全性の改善を目指して開発。トレッドに新開発の専用パターンを採用した同製品は、力強いワイドトレッドデザインで耐摩耗性能の向上を実現し、互い違いにブロックを配置した千鳥ブロックレイアウトや「Z」型のブロックを交差配置したセンター「Z」ブロックが偏摩耗を抑制。加えて、ブロック面積の最適化により接地圧を均一化するとともに、ワイドセンターブロックとワイドセンターグルーブが空荷時のグリップ力と排水性の向上に貢献している。
また、コンパウンドに耐摩耗性能に優れるポリマーとウェット性能に貢献するシリカを配合した、新製品「710R」専用のC’ROLL(クロール)製法を採用。これにより、従来品「ZEN701ZE」に比べ耐摩耗性能で20%以上の向上と、空荷時ウェット発進スリップ性能を57%改善したほか、ウェット制動性能や雪上性能も従来品同等レベル以上を確保したとのこと。
2月28日に都内で行われた新製品発表会には、横浜ゴム代表取締役社長の山石昌孝氏が登壇。トラック・バス用の超扁平シングルタイヤは広い市場でニーズがあり、ミシシッピ工場を活用した北米への拡販を狙うとともに、ユーザーの満足度をアップさせることで、同製品カテゴリーでの売上を5%程度伸ばしたいとの考えを示した。