2019年の完全電動化に向けた取り組みを加速
ボルボ・カーズは10月25日、同社傘下の投資ファンド「ボルボ・カーズ・テック・ファンド」を通じて、EV用充電装置を開発する米サンフランシスコの「フリーワイヤ・テクノロジーズ社」の株式を取得したと発表した。2019年以降に導入する新型車を完全電動化するという、ボルボ・カーズの方針に向けた取り組みを加速させるのが狙いだ。
従来の設置型の急速充電ステーションを導入する際は、通常は充電ステーションと主電力網を接続するために多くのアップグレードが必要で、そのためには多大な費用や労力を要する。フリーワイヤ・テクノロジーズ社の充電ステーションは、そのような複雑さを解消して低電圧電力を利用できるようになり、オペレーターは既存の電源コンセントが使用可能だ。これによりオペレーターを通じて主電力網に接続する手間をかけずに済み、ドライバーは高速充電の利点を手軽に利用できるようになる。
ボルボ・カーズ・テック・ファンドのCEOであるザキ・ファシウディン氏は次のようにコメントしている。
「ボルボ・カーズの将来は電動化にあり、製品ラインナップ全体を電動化させるための業界をリードする取り組みとして反映されています。より多くの消費者が電気自動車へ移行できるよう支援するため、簡単に電気自動車が充電できるような社会を作る必要があります。フリーワイヤ・テクノロジーズ社への投資は、この分野における当社の展望を確実に後押しするものとなるでしょう」
ボルボ・カーズ・テック・ファンドは、技術革新の可能性を持つ世界中の新興企業に投資することを目的として今年初めに設立された。同社は人工知能、電動化、自動走行、デジタルモビリティサービスなど、自動車産業を変革させる戦略的なテクノロジーを中心に投資をしている。