現存する唯一の個体を完全レストア
BMWはこのほど、1967年に誕生した「BMW1600GTコンバーチブル」のレストア作業が完了したことを発表した。
1600GTコンバーチブルは、1966年にBMWが買収したグラース社の車両をベースに、イタリアのデザイナー、ピエトロ・フルアに依頼して2台のプロトタイプを製作。そのうち1台は試運転時に事故で失い、残りの1台をBMW AGの大株主であるヘルベルト・クワントが保管していた。今回レストアされたのは、現存する唯一の1600GTコンバーチブルというわけだ。
レストア作業を手がけたのは、BMWグループのクラシック部門だが、作業を中心的に行なったのはドイツのディンゴルフィン工場の職業訓練生のチームだ。BMWのクラシック部門は、オリジナルパーツを調達し、このプロジェクトをサポート。入手が不可能になってしまったパーツは、改めて製作された。
かくしてプロトタイプのまま製造から51年が経過した1600GTコンバーチブルは、今回のレストア作業により無事に登録され、公道でのドライブが可能になった。