AMシフトを搭載、自動ブリッピング機能も
アストン・マーティンは4月6日、2017年モデルのV12ヴァンテージSを発表した。注目はトランスミッションで、7速自動MTのスポーツシフトIIIに加え、7速マニュアルトランスミッションが追加されたことだ。
製品開発担当ディレクターのイアン・ミナーズは、7速MTを設定したことについてこのようにコメントしている。
「私たちはアストン・マーティンの愛好家で、特別な何かを持ったクルマを提供するのが仕事です。優れたテクノロジーは将来を導くものですが、一方で伝統の重要性も理解しています。純粋にスポーツカーを愛する方の中には、いまでもMTによるシフトチェンジが好まれています。MT仕様の新型ハイパフォフォーマンスカーがほとんど無くなってしまったいまだからこそ、MT仕様のV12ヴァンテージSが非常に特別な存在になり得るのです。」
また、アンディ・パーマーCEOは、マニュアルギアボックスを搭載するモデルは製品計画に不可欠で、今後も展開していくことを改めて強調している。
そしてこの3ペダルの7速MTにも「AMシフト」が備わっており、ON/OFFはドライバーが任意に選択することが可能。AMシフトはシフトダウン時に自動でブリッピングをしてくれる機能で、変速時のいわゆる“ヒール・アンド・トゥ”をせずともスムーズな変速をサポートしてくれる。またフル加速時も変速の“継ぎ目”を最小限にするためにマネージメントしてくれる。
インフォテインメントシステムは、従来の「AMI II」から「AMI III」に進化した。モニター画面はより高精細になり、より簡単に操作できるようになったほか、AppleのCarPlayにも対応する。
内外装の仕様では、新しくスポーツプラスパックというオプションが設定されている。フロントグリルの縁取りやドアミラー、サイドスカートなどにアクセントカラーが選べ、アルミホイールは10スポークデザインのグラファイト仕上げが用意される。一方、インテリアは外観のアクセントカラーに合わせたステッチやストライプでコーディネイトすることが可能だ。
2017年モデルのV12ヴァンテージS MT仕様車は、2016年の第3四半期中にデリバリーがはじまる見込みだ。