新名称は1966年の「330GTC」から
2月8日、フェラーリは新型車「フェラーリ GTC4 Lusso」を発表。フェラーリ初の4WDモデルとして2011年に登場した「FF」の後継車で、6.3リッターV12エンジンは660ps(486kW)/683Nmから690ps(507kW)/697Nmへと強化され、新たに4輪操舵システムを取り入れている。
新名称の「GTC」は1966年に登場した330GTCが出典で、「4」は快適な4シーターの意味。ボディサイドに穿たれた3本のルーバーを備える排熱ダクトのデザインに、330GTCとの共通性が見られる。その排熱ダクトが示すとおり、熱源となるV12自然吸気エンジンは圧縮比を12.3:1から13.5:1に高めるなどの変更を受け、30ps/14Nmの出力向上を果たしている。その結果、最高速度こそ335km/hで変わらないが、0-100km/h加速は3.7秒から3.4秒へと大幅に向上した。
シャシーでは、4輪駆動システムの中核となる4RMが4輪操舵システムを組み込んだ4RM-Sへと進化。電子制御ディファレンシャルのE-Diffと合わせ、低グリップ路面への対応力や走行安定性を高めている。また、磁性流体封入ダンパーのSCMもSCM-Eへと世代が進められた。
外観上では、冷却性を高めたフロントエアインテークとグリルのデザイン、ルーフマウントスポイラー、トリプルフェンスディフューザーといったエアロアイテム、新デザインのエンジンフードや4灯式テールランプがおもな変更点。室内ではエアバッグ収納部がコンパクトになったステアリング、6.5インチから10.25インチへと拡大された高解像度タッチスクリーンが新しい。
フェラーリ GTC4 Lussoは3月のジュネーブ・モーターショーで正式に公開される予定だ。