マイナーチェンジでパワーと航続距離が向上
このところEVやプラグインハイブリッド(PHV)のニューモデルやマイナーチェンジモデルでは、電動航続距離アップの話題が多い。これはおもにバッテリー技術の進化により、コストはもちろん重量やスペース効率の面でも「合理的な」電池容量アップが可能になったことによる。BMW iモデルもご多分に漏れず、マイナーチェンジでi3の電池容量アップ=航続距離アップを図ってきた。
ならばハイエンドPHVスポーツであるi8も同様で、来年(2017)登場するといわれる新型i8では、電池スペックの強化が行なわれる。i8の電池と温度管理用補機はセンタートンネル内のタイトなスペースにレイアウトされているので、まさに電池性能の進化なしに容量アップは難しいとされてきた。まさに待望の機能アップが実現されることになる。EV走行距離は従来の4割増し程度が期待される。
i8はスポーツカーなので、当然動力性能の強化も図られる。バッテリーの強化に伴いフロントのモーター出力がアップされるのと、リアを駆動する1.5リッター3気筒ターボもスペックを上げる。今回のスクープ写真のテスト車両がリアウインドーにルーバーを開けているのは、おそらく高出力化に伴う熱処理の一環だろう。新型i8投入はPHVスポーツのライバルNSXの登場以降となるが、i8は持ち前の軽量さ(1シリーズ並み)とPHV実績の長さで対抗することになる。フルEV版も開発されているといわれ、超ハイパフォーマンスはむしろそちらが受け持つのだろう。
もうひとつの話題であるオープン版(スパイダーと呼ばれる模様)の市販は、i8のパフォーマンスアップと同時期に発表されるようだ。現行i8登場以来、オープンボディのコンセプトは何度か披露されてきており、運転席後方のツインハンプ・スタイルのトノーカバーなど、基本的なラインはコンセプトのそれが踏襲されるようだ。