6速AT版は追って。日本導入にも期待せよ!
世界中どこのモーターショーでも地元勢が広大なブースを確保、来場者により強くアピールするのが常。よってここパリサロンでは例年、ルノー、プジョー、シトロエンというフランス勢が存在感を誇示、同時に多くの新型車をワールドプレミアする。
その中でもフランスの街中でよく見かける人気のコンパクトカー、C3の新型をリリースしたシトロエンは特に力が入っていた。先代モデルはフロントウインドーがルーフ部分にまで迫り上がり、サンルーフ以上の開放感をもたらす「ゼニスウインドー」が話題となったが、スタイリング自体は割と普通のハッチバック。しかし新型は一転、SUV風のルックスを持つキャラクターの立ったクルマに変身している。
ボディサイズは全長3.99×全幅1.75×全高1.47mで、ホイールベースは2.54m。デザインテイストは日本でも近日中の発売が予定されている「C4カクタス」に似たもので、ボディの下まわりを覆う無塗装のモールなどでタフなSUVテイストを強調。ボディを傷つきや凹みから守る衝撃吸収材「エアバンプ」を周囲に配置するあたりもよく似ている。だがひとまわり小さいサイズ感、ちゃんと(?)グリルのあるフロントマスクの安心感などが合いまって、C4カクタスよりも幅広い層から支持されそうな予感。ボディカラー以外にルーフ、フォグランプまわり、ドアミラー、Cピラーのカラーを選択できる2トーンカラーリングを採用するから、あれこれコーディネートを考えるのも楽しいのだ。
エンジンは68ps/82ps/110psの3気筒ガソリンと、75ps/100psのディーゼル。当初はマニュアルトランスミッションのみだが追って6速AT仕様も追加されるようだから、日本導入にも期待したい。安全面では車線逸脱警告システムやブラインドスポットモニタリングシステムを採用している。
またシトロエンは2017年からFIA 世界ラリー選手権(WRC)に復帰することを宣言しているが、会場には参戦車両のプロトタイプ「C3 WRC コンセプト」の姿も。来年はC3まわりがなにやらザワつきそうな、シトロエンなのだ。