
来場者の駐車場も壮観そのもの!
BMWファンによるBMWファンのためのオーナーズイベント、「BMW Familie(ファミリエ)!2016」が、去る12月18日の日曜日に静岡県の富士スピードウェイを会場に開催された。2003年にスタートし、この日で14回目を迎えたこのイベントは、いまや国内最大規模を誇るまでに成長。2015年に行なわれた前回などは、冷たい雨と富士スピードウェイ特有の深い霧に祟られたにも関わらず、約1300台/1900人のBMWファンを動員するなど、もはやその人気は不動のものといえる。
午前9時にスタートの挨拶に登壇した実行委員会の小玉代表によれば、「まさに隔年で晴れと雨を繰り返す」というジンクス通り、開催当日は富士山がクッキリと見える快晴。早朝からゲート前で待機していた参加者らが入場をはじめると、スタンダードモデルはもちろん、最新Mモデルからレジェンド級のアルピナまで、ありとあらゆるBMWで駐車場が埋め尽くされる盛況ぶりである。
例年通り、BMWグループ・ジャパンをはじめ、横浜ゴムやBMWスペシャルショップを展開するスタディらがイベントをバックアップ。各社が提供するアトラクションの参加抽選会場にはスタート早々から長蛇の列ができるほど。中でもイチバン人気となったのは、最新スポーツタイヤのアドバン・スポーツ V105を装着したBMW Mモデルに同乗できる「ADVANエクスペリエンス」だ。
現役GTドライバーのテクニックを堪能
もちろん単なる同乗試乗なら、抽選会を開くほどではないかもしれないが、M4やM5のステアリングを握るのが、BMWチーム・スタディのM6 GT3でスーパーGT300クラスに挑む荒聖治選手をはじめ、織戸学選手、谷口信輝選手、番場彬選手、柴田優作選手といった現役レーシングドライバーとなれば、抽選会の長蛇の列にも納得である。Mモデルのパフォーマンスとプロのドリフト走行を同時に堪能できるのだから、贅沢極まりないプログラムといえる。
また、メインスタンド側のイベント広場では、最新フラッグシップの7シリーズによるショーファードリブン体験や試乗のほか、スタディが仕立てたデモカーのi3を使ったパーキングチャレンジが行われるなど、多彩なプログラムが用意。それぞれの体験を終えた参加者が、全員といっていいほど笑顔に満ちていたのが印象的であった。
また、メインステージでは、ヴァイオリン・ピアノ・パーカッションによる女性ユニット「MODEA(モーディア)」のライブや前述のレーシングドライバーにBMWチーム・スタディの鈴木康昭監督を加えたメンバーがレース界の裏話を赤裸々に語るスペシャルトークショーが行われるなど、盛りだくさん。ふわふわ遊具やクラフトカーで遊べるキッズランド、ネイルや彫刻リンパを用意したレディスコーナーなど、同伴家族も飽きさせない配慮が行き届いているところも年々動員数が増えている理由かもしれない。
もちろん展示されているデモカーはBMWカスタマイズの参考になるし、パーツメーカーのテントでは最新アクセサリー&パーツがイベント特価で提供されることも。全国から集結したオーナーズクラブのクルマはもちろん、駐車場に並んだ参加者の愛車を眺めるだけでも、思わず時間を忘れてしまうほど。会場のどこにいてもBMWの世界観が楽しめたのだ。
イベントの最後には主催スタッフやドライバー、参加者がメインステージに集まって記念撮影が行われ、会場のボルテージが最高潮のまま終了となった。今回の運営に携わったスタッフ64名のうち、半数の32名がボランティアのBMWオーナーとのこと。これほどのビッグイベントを動かせるのは、まさに「BMW愛」以外のなにものでもない。
- Text:Mitsuru HAGIWARA Photo:Wataru TAMURA