フォルクスゲーゲン(VW)は、4月19日から開催している上海モーターショー2017において、ミドルサイズEVクロスオーバーのコンセプトモデル「I.D.CROZZ(アイ.ディ.クロス)」を世界初公開した。
完全自動運転を見据えた次世代CUV
SUVの機能性とクーぺのダイナミズムを兼ね備えた、クロスオーバー・ユーティリティ・ビークル(CUV)のスタイルが採用されたI.D.CROZZのスタイリングは、新開発のe-モビリティデザイン言語を表現。302psを発揮するモーターによって4輪を駆動し、180㎞/hの最高速をマークする一方で、500㎞の航続距離を実現する。
室内スペースは欧州で販売されている「ティグアン・オールスペース」や、中国市場で展開している「ティグアンL」に匹敵する広々としたもの。キャビンは新しいベンチレーションシステムを搭載した「クリーンエア」システムによって、外気の状況に関わらず室内はクリーンに保たれる。一方、パノラミックルーフに搭載された「ライトブラインド」はルーフのアンビエントライトをジャスチャーコントロールで作動させることができる。
コックピットにはARヘッドアップディスプレイやアクティブインフォディスプレイ、インフォテイメントタブレットなどデジタル化した操作系が積極採用されている。さらにこのモデルでは「I.D.パイロット」モードによる完全自動運転が可能で、その際はステアリングホイールがダッシュボードに自動的に格納される。
また、LEDのヘッドライトにはインタラクティブな機能が盛り込まれた。自動運転モードで走行しているときは、このライトを介して道路を共有する他のユーザーとコミュニケーションをとることも可能で、他のドライバーが近づいてくると、ライトを使って挨拶ができる。
このコンセプトは今後、市販化に向けた開発を進め2020年に市場に投入される見込みだ。