電気駆動車をより効率的で安価に
ボッシュは8月31日、新開発の電動パワートレイン「eアクスル」を発表した。
ボッシュは電気駆動車におけるサプライヤーという一面を持っており、世界各国の自動車メーカーから30種類以上のエレクトロモビリティ関連商品の受注を受けている。ボッシュの提供するコンポーネントを搭載したハイブリッド車や電気自動車は、世界で50万台以上にのぼる。
そんなボッシュが新たに開発したeアクスルは、電気モーター、パワーエレクトロニクス、トランスミッションをひとつのユニットでコンパクトにまとめているのが特徴で、車軸を直接駆動することができる。これによって、より効率的になるだけでなく、価格を抑えることができると、ボッシュはアピールしている。
eアクスルは高い汎用性を備えていることから、各自動車メーカーの要望に応じて、カスタマイズすることが可能。自動車メーカーは電気駆動のクルマを開発する時間が節約できる。
eアクスルが生み出すアウトプットは、50〜300kW(約67〜402ps)の範囲で出力を、1000〜6000Nmの範囲でトルクを調整できる。150kW(約201ps)仕様のeアクスルの重さは約90kgで、これまで使われていた個々のコンポーネントを組み合わせたものよりはるかに軽い。ハイブリッド車やEVに搭載する場合は、前後の車軸どちらでも駆動できる。搭載可能車種は、軽トラックから7.5トン車まで幅広い。
現在は実用化に向けたテストを重ねている段階で、遅くとも2019年には生産が開始されるとのこと。このeアクスルが実用化されれば、各自動車メーカーはより短期間で、より安価なEVやハイブリッド車を開発することができ、ひいては、ユーザーがより手の届きやすい価格で手に入れることができるようになるだろう。