日産リーフ、ホンダ・シビック、ステップワゴンがともに最高評価の5つ星に
新型車の安全性能を評価する自動車アセスメント(JNCAP)も、最近では試験を行ったクルマの成績を随時発表する形をとっている。たしかに前期・後期でまとめて公表するより、新車購入を考えているユーザーにとってはこのほうがフレンドリーだろう。
2月半ば〜3月にかけては気になるクルマの評価がいくつか発表された。対象モデルは別表の通りだが、トヨタJPN TAXI(ジャパンタクシー)を買おうという人はいないだろうが、後席に乗ることは今後増えるだけに、その安全性能を知っておいても損はない。
結果として衝突安全性能は4車種ともに最高評価の5つ星となり、未評価のジャパンタクシーと日産リーフを除くホンダの2車は予防安全性能でも最高レベルのASV++を獲得。高い安全性能が証明された。衝突安全性能ではジャパンタクシーがリーフやシビックを上回った点も注目ポイントで、オフセット衝突試験では後席の保護性能もレベル5と最高の評価を得た。後席に乗る機会の多いクルマだけにこの結果は嬉しいが、あくまでもシートベルト着用が前提なのは言うまでもない。一般道ではいまだにタクシーの後席でシートベルトを締めない人も少なくないが、ベルト未着用ではこの高評価も意味をなさない。
シビックは評価対象がセダンのみというのが残念だが、対歩行者の被害軽減ブレーキの性能が優れている点に注目したい。一方のステップワゴンはその対歩行者ブレーキの評価が従来車と変わらなかったことで、ASV++ながら評価点はシビックより低い結果となっている。リーフもJPN TAXIも先進予防安全機能が標準装備されているだけに、その性能評価も待たれるところ。また、今後は衝突被害軽減ブレーキに代表される予防安全性能はどこまでリアルワールドで機能するのか、といった事故分析も望みたいところだ。自動車メーカーでは明らかにできない部分の解明もJNCAPの重要な役割となるはずだ。