航続距離は最高で250kmを実現
ダイムラーはこのほど、新型EVバスの「eCITARO」を発表。2018年内に生産を開始する。
eCITAROは、都市向けの大型バス「CITARO」のプラットフォームをベースに、エレクトリックパワーユニットを採用したゼロエミッションバスで、88名を乗客を輸送できるキャビンが備わる。
リチウムイオンバッテリーはルーフと車両後部に最大で10個のモジュールを搭載でき、その場合の容量は243kwhにのぼる。夏の暑い日など、車内でエアコンをフル稼働させていても1回の充電で約150kmの航続距離が得られ、理想的な条件下で走行すれば、それは約250kmに届くという。今のところ充電はプラグイン方式だが、将来的にはパンタグラフ仕様もオプションとして導入する計画だ。
このバスにはブレーキアシストや、死角にいる歩行者を検知する機能といった運転支援技術が導入され、高水準の安全性が備わっていることも特徴。一方、乗客は車内に設置されたUSBポートによってスマートフォンの充電が可能だ。
トヨタは今年3月に量産型燃料電池バス「SORA」を発表し、燃料電池バスとして国内で初めて型式認証を取得。東京オリンピック・パラリンピックの開催される2020年までに、東京を中心に100台以上の普及を予定している。今回、メルセデス・ベンツが発表した「eCITARO」はEVバスだが、バスなどの商用車も今後さらに環境性能を高めたパワーユニットを搭載するモデルが登場していくだろう。