美しい国を、愛しいクルマで
FILE.16 滋賀県 メタセコイア並木 編
全国のヤナセから試乗車を借り、ドライブに出かける本企画。今回オススメしたいドライブコースは、滋賀県マキノ町にある、2.4kmに渡りメタセコイアが立ち並ぶ感動の一本道。晩夏〜初秋にオススメしたい深緑と光が溢れる爽やかな道と、琵琶湖のグルメや立ち寄りスポットをお届けしよう。
春夏秋冬、感動と出会える道
滋賀県にあるマキノ高原へとアクセスする道には、2.4kmに渡り約500本のメタセコイアの木が立ち並ぶ。春は生命力溢れる新緑が芽吹き、夏は深い木々から漏れる光がアスファルトに模様を作り出し、錦秋の頃になればレンガ色と謳われる独特の紅葉が目を楽しませてくれる。そして冬は、不香の花が咲く幻想的な風景が待っている……。春夏秋冬、どの季節に訪れても感動と出会えるのが、琵琶湖北西部にあるメタセコイア並木で、ここが今回のメインロードだ。
お隣の京都府にあるヤナセ 京都支店でE400 4マチック エクスクルーシブを借り出し、まずは比叡山ドライブウェイへとクルマを走らせる。滋賀県と京都府に跨る比叡山の山腹を走るこの道を2kmほど上れば、夢見が丘展望台に到着。今回は、お手軽に琵琶湖のスケールを体感することが目的だったのでここで引き返したが、よりダイナミックな絵を眺望したければ、山頂の「四明が嶽」まで上るのがオススメ。比叡山ドライブウェイは奥比叡ドライブウェイへとつながり、最終的には国道161号付近の雄琴温泉へと合流するので、ワインディングを走りたい方にはオススメのルートだ。
今回は湖南をぐるり周り、東岸の近江八幡市にある八幡山城跡の城下町に立ち寄った。水路には小舟が浮かび、碁盤の目状の町には格子戸や虫籠窓(むしこまど)と呼ばれる意匠を持つ古民家が並ぶので、さながら時代劇の雰囲気。実際にロケも行なわれるそうで、歴史情緒は存分に味わえる。
また、近江八幡市には琵琶湖で採れる湖魚や近江牛を使った料理を出す店も多く、ランチスポットとしてもオススメだ。
そしてつくづく感心させられるのは、最新のメルセデス車が日本の古い町並みと驚くほどマッチするということ。特に、簡素化することで内なる美しさを引き出したEクラスのデザイン文法は、伝統的な日本建築のセオリーと近しいものがあるのだろう。
湖沿いの滋賀県道559号を戻り、再び琵琶湖大橋で湖西方面へ。目的地まで国道161号を北上するのだが、その多くの区間はバイパス道路が並行して走っているので、時間に余裕のない場合はこちらを利用する方がベター。「マキノピックランド」とナビを設定しておけば、メタセコイア並木まで迷うことなく連れて行ってくれるだろう。
1時間ほど走れば、いよいよ主役とご対面。この日は幸運にも日向きの条件が良く、メインカットのように並木の影がゼブラロードを作ってくれた。そして緑陰が織り成す一本道を走れば、簡素で美しいからこそ、人々を惹きつけ感動させるのだと、この道でも気づかされるのだった。