清水和夫のDST

ポルシェ・マカン vs レクサスRX200t、期待以上のブレーキ性能で勝ったのは【清水和夫のDST】#66-4

清水和夫のダイナミック・セイフティ・テスト(Dynamic Safety Test)
Number 66:SUV市場の真打ち対決!人気者同士の実力はいかに?

ポルシェ・マカン vs レクサスRX200t
TEST 03:ダブルレーンチェンジ

テストの「方法」と「狙い」

80km/hでコースに進入、障害物を回避してふたたびもとのレーンに戻るテスト。シャシーの総合性能、ESC(横滑り防止装置)など挙動安定化装置の能力をみる。そして、ドライバーが安心して操作できるかどうかも評価の対象となる。パニックに陥ったドライバーでも正確に操作できなくては、クルマが優れたシャシー性能を持っていても意味がないからだ。

 

マカンは期待以上のブレーキ性能。RXは今までの弱点を克服したもののESC介入の課題も残った

PORSCHE MACAN
●操縦安定性:★★★★☆
●Wレーン通過タイム平均:71.0km/h(2回平均)

マカンは最初の急ハンドルで何事もなく俊敏にレーンチェンジした。さすがベースのハードウェアの性能が高いと思いきや、メーターパネルを確認すると早期にESC(PSM)が介入していた。つまり電子制御を積極的に使っていたのだ。ドライバーには気づかせないように早めにトラクションコントロールとブレーキ制御を介入させる。危ない挙動は早期に解決する思想なのだ。100km/hで進入し、ブレーキングで80km/hくらいまで減速。そのPDKのギアダウンも見事だ。エンジン回転の同期が10回転もずれていない。まさに電光石火、正確無比の制御といえるだろう。通過速度はRXよりも遅いが、完璧なダブルレーンチェンジと評価したい。

 

もう少し早いタイミングでESCを利かせるべき

LEXUS RX200t
●操縦安定性:★★★☆
●Wレーン通過タイム平均:75.5km/h(2回平均))

このテストも従来のRXは苦手としていた。乗り心地は快適でもダイナミクス性能で世界と戦えなかったのだ。しかし、今回は新規プラットフォーム(TNGA)ではないが、磨き続けてきたボディをさらに進化させ、俊敏な動きでも対応できるダイナミクスを実現した。そのため、なんの恐怖心もなく急ハンドルをきることができた。あまりにも素早い速度で隣のレーンに移動できたためか、困ったことに元のレーンに戻りにくかった。それは、ESC(VSC)でかなり強めに制御されていたのが原因であろう。もう少し早いタイミングでESCを利かせたほうが理にかなっている。平均通過速度はマカンよりも速いが、出口の挙動がアンダーステアになっていた。

ル・ボラン 2016年2月号より転載
LE VOLANT web編集部

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