清水和夫のDST

メルセデス AMG GT S vs ポルシェ 911 ターボ、宇宙一のブレーキ性能をも泣かせるタイヤの差【清水和夫のDST】#67-3

清水和夫のダイナミック・セイフティ・テスト(Dynamic Safety Test)
Number 67:ハイパフォーマンスカーの同士が掛け値なしのガチンコ対決!

メルセデス AMG GT S vs ポルシェ 911 ターボ
TEST 02:ウェット旋回ブレーキテスト

テストの「方法」と「狙い」

ドライ路面からウェット路面に100km/h(±2%)で進入、半径40Rのカーブをフルブレーキングしながら曲がる。路面はハイドロプレーニングよりもウェットグリップが問われる水深5mmに設定。ABSやタイヤを含めたクルマの総合的なブレーキ性能と、シャシーの旋回性能(ラインが外に膨らむクルマは危険)をみる。

 

【参考データ】減速Gと横Gの平均値


DSTではドリフトボックスを使って詳細なデータをとっているが、どうも今回のテストではデータと感覚が合っていない。データ的には甲乙つけがたいデータだが、実際はAMGのブレーキを踏んだ初期の利きに安心感を感じた。

 


911ターボはデータには表れていないが、初期にタイヤが滑る感じは、人間の感覚では「怖い!」という不安に通じてしまう。いくらデータが良くても、人間の感覚は無視できない。自動運転の研究材料として提案しておきたい。

 

タイヤコンディションが結果に影響したといえ、AMG GT の技術は秀逸。

 

MERCEDES-AMG GT S
●制動距離:35.5m(★★★★☆)

強風により、テスト用に散水した水が流れ、水深は通常の3分の1のウェット路面となった。本来ならドライが得意なタイヤが苦手とするハイドロプレーン現象の確認もしたかったが、今回はちょい濡れ路面でのテストとなった。結果は両車ともほぼ同じ数値。テストは両車2回行なうが、2回目はステアリングをやや先行してブレーキを踏む。するとAMG GTはABSが早利きすることなくほぼ同じデータとなり、ロバスト性が非常に高かった。911ターボに勝てた理由はタイヤにもありそうで、AMG GTが採用したミシュランのパイロット・スーパースポーツのトレッドゴムが、低温でも十分なウェットグリップを発揮したのだ。ABSとESP、サスとタイヤが高次元でバランスした結果といえる。しかし水深5mm以上のウェットは未確認である。

PORSCHE 911 TURBO
●制動距離:36.0m(★★★★)

タイヤの溝では911ターボの履くピレリの方が、山が多く残っていた。しかし、どうもタイヤのウェットグリップの差が結果に影響 したようだ。データ的にはほぼ同じだが、ステアリングとブレーキを同時に操作した瞬間に、タイヤと路面が喰いつかない(バイトしない)感じだった。そして、遠心力で外のラインに行ってしまう。そこから911ターボは電子制御を使い、ドライバーの意思に応えるためにステアリングの利きを高めようとする。最終的にはAMG GTとほぼ同じ場所に止まったが、途中の軌跡では外側のラインをトレースしていた。2回目はステアリングをわざと早めに切り、ABSにイヤがらせを試みたが、911ターボは難なくこなしてしまった。ロバスト性は100点だ。ブレーキ性能はやはり宇宙一だが、残念なのはタイヤの差だった。

ル・ボラン 2016年3月号より転載
LE VOLANT web編集部

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