100km走行分の充電は3分未満で完了
BMWはこのほど、ポルシェとの協力によって次世代の充電ステーション「ファストチャージ」のプロトタイプを完成させたことを発表した。
2018年7月にスタートした「ファストチャージ」リサーチプロジェクトは、ドイツ連邦交通省とデジタルインフラから780万ユーロ(約10億円)の資金を調達して実施された。
このファストチャージにより、バッテリーの充電容量を最大450kWまで増加させることで充電時間を大幅に短縮させることが可能になった。約90kWhのバッテリーを備えたポルシェの調査車両では、この新しい充電スタンドで400kW以上の充電容量を達成し、100km走行できる容量を3分未満で充電できることが確認された。一方、BMWの研究車両であるi3では、57kWhのバッテリーを80%充電するのに15分しかかからなかった。
この新しい超高速充電ステーションは、欧州の標準的な充電コネクターを使用しており、400Vと800Vの両方の車両に対応可能。充電スタンドにはコンバーターが搭載されており、車両に合わせて電圧が自動的に変換できる。
新しい超高速充電ステーションは、ドイツのアウクスブルグとウルムを結ぶ全長85kmのA8高速道路に設置。今のところ充電は無料でできる。今後、このような超高速充電ステーションが増えていけば、EVやPHVといった充電を必要とする車両の普及が明確に促進されることになるだろう。